「有害業務」20問の攻略
【2回分の公表問題で突き合わせる】
第一種の問1〜20は有害業務に係る関係法令10問と労働衛生10問、あわせて160点です。「有害業務とは何か」は別の記事にまとめました。ここでは科目攻略だけをやります。協会が公表した令和8年4月掲載と令和7年10月掲載の2回分を並べて、どの法令から何が出たか、問題がどう作られているかを見ていきます。
最終確認:2026年8月18日 根拠:第一種衛生管理者 公表試験問題・第一種衛生管理者 公表試験問題・同協会「第一種・第二種衛生管理者のご紹介」 ほか
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20問の重み:各範囲4問の足切り、合計で160点
| 範囲 | 問番号 | 配点 | 足切り(40%) |
|---|---|---|---|
| 関係法令(有害業務に係るもの) | 問1〜10 | 80点(1問8点) | 4問=32点 |
| 労働衛生(有害業務に係るもの) | 問11〜20 | 80点(1問8点) | 4問=32点 |
1問8点は、他の範囲(1問10点)より軽い配点です。ただし2つの範囲それぞれに4問の足切りがあるので、どちらか一方だけ勉強するわけにはいきません。第二種免許を持つ人が特例で受ける場合は、この20問だけを2時間で解きます。
この記事の根拠は、協会が公表している令和8年4月掲載(令和7年7〜12月実施分)と令和7年10月掲載(令和7年1〜6月実施分)の第一種の問1〜20、計40問です。問題文は転載せず、傾向だけを書きます。
関係法令(問1〜10):どの法令から出たか
2回分の問1〜10を、根拠になっている法令ごとに並べます。
| 法令 | 2回で出た論点 | 出た回 |
|---|---|---|
| 労働安全衛生法・同施行令・同規則 | 衛生管理体制(常時400人・製造業の設定)/譲渡・貸与・設置に規格が要る機械等/作業主任者の選任が要る作業/特別教育が要る業務/免許で取れる資格/容器の表示事項/作業環境測定を要する作業場と測定項目/衛生基準(暑熱・騒音・坑内の気温) | 衛生管理体制・規格・測定項目は2回とも。他は片方 |
| 特定化学物質障害予防規則 | 第一類物質の製造許可(労働安全衛生法 第56条)/特別管理物質の記録の保存と事業廃止時の報告/定期自主検査の頻度(特定化学設備は2年以内ごとに1回) | 2回とも |
| 有機溶剤中毒予防規則 | 第一種〜第三種有機溶剤等の区分と色分け(赤・黄・青)/作業環境測定は6月以内ごとに1回/健康診断は6月以内ごとに1回・個人票は5年保存/局所排気装置・全体換気装置・保護具の使い分け | 2回とも |
| 粉じん障害防止規則 | 特定粉じん発生源に当たる箇所(別表第二) | 令和7年10月 |
| 酸素欠乏症等防止規則 | 酸素18%未満が酸素欠乏/硫化水素10ppm/作業主任者・指揮者/作業開始前の測定 | 令和7年10月 |
| 労働基準法 第36条 | 時間外労働が1日2時間までに制限される有害業務はどれか | 2回とも(問10) |
2回とも出たのは、衛生管理体制・規格を要する機械等・作業環境測定の項目・特化則・有機則・労基法の2時間制限の6つです。10問のうち6問がここから出ていました。足切りの4問を狙うなら、まずこの6論点です。
特徴的なのは、問1と作業環境測定の項目の問題が2回とも同じ問題だったことです。問1は常時400人の製造業で、深夜業・高熱物体・塩素を扱う人数が示され、専任の衛生管理者が要るか、産業医は専属でなくてよいか、を判断させます。この形は固定と見てよいので、規模と有害業務の人数から選任義務を導く手順を先に固めてください。
労働衛生(問11〜20):2回とも出た8テーマ
| テーマ | 問われ方 | 出た回 |
|---|---|---|
| 化学物質の空気中の状態 | 常温・常圧でガスか蒸気か粉じんか。2回とも問11 | 2回とも |
| 金属による健康障害 | 金属名と症状の対応(水銀・カドミウム・マンガン・ベリリウムなど) | 2回とも |
| 有機溶剤の人体への影響 | 脂溶性・蒸気の重さ・物質ごとの特徴的な障害 | 2回とも |
| 騒音 | ガイドラインに基づく対策の優先順位/音圧レベル・等価騒音レベル・c5dip | 2回とも |
| リスクアセスメント | 低減措置の優先順位(代替→工学的対策→管理的対策→保護具)/ハザードとリスクの定義 | 2回とも |
| 呼吸用保護具 | 直結式と隔離式/防じん機能付き防毒マスク/吸収缶の色/酸素18%未満で使えるもの | 2回とも |
| 特殊健康診断 | 配置替え時の目的/採尿時刻/振動工具の健診は1回を冬季に | 2回とも(選択肢の大半が共通) |
| 有害光線・物理的要因 | 赤外線・紫外線・レーザー・マイクロ波・電離放射線と障害の対応 | 2回とも |
| 局所排気装置 | フードの型式と排風量・圧力損失 | 令和8年4月のみ |
| 生物学的モニタリング | 有害物質と尿中代謝物の対応 | 令和8年4月のみ |
| 粉じんによる健康障害 | じん肺・けい肺・石綿肺 | 令和7年10月のみ |
| 作業環境測定・評価基準 | A測定・B測定と管理区分 | 令和7年10月のみ |
労働衛生側は関係法令側より重なりが大きく、10問中8問のテーマが2回とも出ています。裏返せば、残り2問は回ごとに入れ替わる枠です。足切り4問はこの8テーマから、合計点の上積みは残りの枠から、と分けて考えます。
問題の作られ方は3型。型ごとに覚え方を変える
40問を見渡すと、作られ方は次の3つに分けられます。
| 型 | 例 | 覚え方 |
|---|---|---|
| ①区分あて | 第一類物質か第二類か/第一種〜第三種有機溶剤等のどれか/特定粉じん発生源に当たるか/作業主任者が要る作業か/規格が要る機械等か。A〜Eから正しい組合せを選ぶ形も多い | 対象になるものを表に整理し、対象外のものとの違いも確認する。組合せ問題は2つ確実に分かれば選択肢が絞れる |
| ②数字 | 6月以内ごとに1回(有機溶剤の測定・健診、騒音の測定)/半月以内ごとに1回(暑熱・寒冷・多湿の作業場)/1年・2年以内ごとに1回(自主検査)/3年・5年・30年(記録の保存)/18%・10ppm/1日2時間 | 数字の側から束ねる。「6月」が付く規定、「半月」が付く規定、というグループにする。有害業務以外の法令と同じ手法(数字はグループで覚える) |
| ③対応表 | 金属↔症状/物質↔尿中代謝物/作業場↔測定項目/光線↔障害/有害物質↔ガス・蒸気・粉じん | 1対1で結ぶ。試験は1か所だけ入れ替えて誤りにするので、「誤っている組合せ」を見つける練習が要る |
関係法令側は①と②、労働衛生側は③が中心です。同じ「暗記」でも、表の縦に覚えるか横に覚えるかが違うので、教材を読むときにどの型の問題として出るかを意識してください。
足切り4問を意識した復習順の一例
2回とも出た論点を、覚える量が少ない順に並べます。関係法令・労働衛生それぞれ4問以上を目標に、復習を始める順番の例です。
- 労基法の1日2時間制限(関係法令) …… 2回とも問10。対象になる有害業務の一覧を読み、条件を問題で確かめます
- 化学物質の状態(労働衛生) …… 2回とも問11。常温・常圧でガスになる物質と蒸気になる物質を分けるだけです
- 衛生管理体制(関係法令) …… 2回とも問1・同一問題。規模と有害業務従事者数から専任・専属を判断する手順を固定します
- 特殊健康診断(労働衛生) …… 選択肢の大半が2回共通。誤りとされた記述はどちらの回も同じ論点でした
- 有機溶剤中毒予防規則(関係法令) …… 区分の色・6月・5年。数字が少なく、②型で片づきます
- リスクアセスメントの優先順位/呼吸用保護具(労働衛生) …… 順番と種類を覚える問題で、理屈で選択肢が切れます
- 作業環境測定の項目/特化則(関係法令) …… ③型と①型。作業場と測定項目の対応表、第一類物質と特別管理物質の扱いを表にします
- 金属・有機溶剤・光線・騒音(労働衛生) …… ③型の対応表。量はありますが、2回とも出ているので投資に見合います
この順で復習したあと、公表問題でそれぞれの範囲が40%以上に達しているか確認します。そのうえで残りの枠(局所排気装置、生物学的モニタリング、粉じん、作業環境測定基準、酸欠則、粉じん則など)を積み増して、合計240点に寄せていきます。
有害業務の問題は第一種のドリルで解けます。2回分の公表問題そのものの使い方は公表試験問題の使い方を参照してください。
編集:合格ドリル運営者|作成と検証の手順は運営者情報に、 誤りを見つけた場合の訂正は訂正履歴で公開しています。
科目ごとに問題を解く
次にやること
衛生管理者 第一種のページに、ほかの解説記事もまとめています。