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危険物取扱者 乙種第4類 基礎的な物理学及び基礎的な化学の練習問題36問
危険物取扱者 乙種第4類の試験科目「基礎的な物理学及び基礎的な化学」の問題を36問掲載しています。 本番の出題数は10問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち36問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。
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物理化学10問は燃焼と静電気で半分が決まる
この科目の練習問題は全36問です。収録論点の例:燃焼(9問)、物質の状態(6問)、消火理論(6問)。この内訳は当サイトの収録数で、本試験の出題配分ではありません。
基礎的な物理学及び基礎的な化学は10問。名前は重いものの、問われるのは燃焼の三要素・物質の三態・静電気の起きる条件といった高校化学の入り口です。10問しかないので落とせるのは4問までで、「文系だから捨てる」がそのまま不合格につながる科目でもあります。燃焼と消火理論は表裏の関係で、「三要素のどれを取り除くか」で消火方法が決まるため、続けて解くと定着が早くなります。静電気は条文(貯蔵・取扱いの基準)にも顔を出す論点で、法令の科目と知識が往復します。
捨ててよいかへの答えと、押さえる順番は物理・化学10問の攻略にまとめています。他の類を後から受けるときは乙4の免状でこの科目が免除になるので、乙4で一度きちんと通しておく価値があります。
燃焼の三要素
燃焼の3要素=可燃物・酸素供給源・点火源
図を拡大する +この科目を5問解く →掲載問題(全36問)
選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。
燃焼が起こるために必要な3つの要素の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 酸素・窒素・熱
- 酸素・湿度・電気
- 可燃物・酸素供給源・点火源
- 可燃物・圧力・光
- 可燃物・水・熱
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正解 3可燃物・酸素供給源・点火源
燃えるものがあり、酸素があり、火をつけるきっかけがあって、はじめて燃焼が起こります。どれか1つを取り除けば消火できます。
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公的資料は「①可燃物があること、②火源(発火エネルギー)があること、③周囲に空気(酸素)があること」を燃焼が起きる三要素としています。四要素の数え方は資料によって違い、この資料は「高温の維持」を加えますが、別の消防庁資料や危険物の試験では「連鎖反応(酸化の連鎖反応)」を加えて燃焼の四要素とします。試験で問われるのは連鎖反応のほうで、これを断つのが抑制(負触媒)効果です。
引火点の説明として、最も適切なものはどれか。
- 液体が燃焼に必要な濃度の蒸気を発生する最低の液温
- 液体が完全に燃え尽きる温度
- 液体が沸騰する温度
- 液体が固体になる温度
- 液体が自然に発火する最低の温度
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正解 1液体が燃焼に必要な濃度の蒸気を発生する最低の液温
液体そのものが燃えるのではなく、蒸発した気体が燃えます。その気体が火を近づけると燃える濃度に達する最低の温度が引火点です。
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備考は引火性液体を「引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すもの」と定義し、区分は引火点の数値で分けています。引火点は火を近づけたときに燃える最低の液温です。
発火点の説明として、最も適切なものはどれか。
- 点火源がなくても、加熱によって自ら燃え出す最低の温度
- 液体が凍る温度
- 火を近づけると燃える最低の液温
- 燃焼が終わる温度
- 蒸気が発生し始める温度
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正解 1点火源がなくても、加熱によって自ら燃え出す最低の温度
発火点は、外から火をつけなくても、温度が上がるだけで燃え出す温度です。引火点とは「点火源が要るかどうか」が違います。
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備考では特殊引火物の要件として「発火点が100度以下のもの」と、引火点とは別に発火点を用いています。発火点は点火源がなくても燃え出す温度です。
燃焼範囲(爆発範囲)の説明として、最も適切なものはどれか。
- 濃度に関係なく燃える
- 濃度が薄いほど必ず燃えやすい
- 温度によって決まり、濃度は関係しない
- 濃度が濃いほど必ず燃えやすい
- 蒸気と空気の混合気が燃焼できる濃度の範囲で、上限と下限がある
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正解 5蒸気と空気の混合気が燃焼できる濃度の範囲で、上限と下限がある
薄すぎると燃えるものが足りず、濃すぎると酸素が足りません。その間の範囲にあるときだけ燃えます。
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下限値が低く範囲が広いものほど危険です。ガソリンは下限値が約1.4vol%と低く、わずかに漏れただけでも危険域に入ります。
静電気に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 湿度が高いほど蓄積しやすい
- 危険物の取扱いでは問題にならない
- 液体が配管内を流れるときなどに発生し、蓄積すると放電により点火源となる
- 液体が静止しているときにだけ発生する
- 導電率の高い液体ほど蓄積しやすい
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正解 3液体が配管内を流れるときなどに発生し、蓄積すると放電により点火源となる
液体が管や容器の壁とこすれることで電気が生じます。逃げ場がないとたまり、放電した火花が蒸気に着火します。
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資料は「異種の2物体が接触すると界面で電荷の移動が起こり……発生量が多くなると電荷が過剰となり、他の物体との間で放電が起こります。その際の放電エネルギーが可燃性混合ガスの最小発火エネルギーより大きければ火源となります」と説明しています。
静電気の蓄積を防ぐ方法として、適切でないものはどれか。
- 導電性の高い材料を使う
- 設備を接地(アース)する
- 配管内の流速をできるだけ速くする
- 作業場の湿度を高める
- 液体をゆっくり注入する
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正解 3配管内の流速をできるだけ速くする
流れが速いほど摩擦が大きくなり、静電気の発生量が増えます。速くするのは逆効果です。
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給油時にノズルを勢いよく開けたり、容器を宙に浮かせて注いだりするのは危険です。容器を接地して静かに注ぎます。
比重が1より小さく、水に溶けない液体を水に入れたときの状態として、正しいものはどれか。
- 水に沈む
- 水に浮く
- 水に完全に溶ける
- 水と反応して気体になる
- 水と同じ高さで混ざる
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正解 2水に浮く
比重は水を1としたときの重さの比です。1より小さければ水より軽いので浮きます。
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第4類の多くは比重1未満で水に浮きます。だから水をかけると火のついた油が水面を広がり、火災が拡大します。
蒸気比重が1より大きい可燃性蒸気の挙動として、正しいものはどれか。
- 自然に分解する
- 空気と同じ高さにとどまる
- 水に溶けて消える
- 空気より軽いため上昇して拡散する
- 空気より重いため低い場所にたまりやすい
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正解 5空気より重いため低い場所にたまりやすい
蒸気比重は空気を1としたときの重さの比です。1より大きい蒸気は低いところへ流れて滞留します。
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第4類の蒸気はほとんどが空気より重く、床面や排水溝、地下ピットにたまります。換気は低い位置から行う必要があります。
ハロゲン化物消火剤の主な消火作用として、正しいものはどれか。
- 燃焼物を冷却する作用
- 燃焼反応を抑制する作用
- 酸素を供給する作用
- 水分を補給する作用
- 可燃物を取り除く作用
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正解 2燃焼反応を抑制する作用
ハロゲン化物消火剤は、燃焼が連鎖的に進む反応そのものを邪魔して火を消します。これを抑制作用(負触媒作用)といいます。
関連知識・ひっかけを読む
冷却でも窒息でもない第4の消火方法です。粉末消火剤も主に抑制作用で働きます。ただし抑制で炎が消えても高温が残っていれば再燃するため、冷却も必要です。
酸化と還元に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 酸化は酸素がないと起こらない
- 酸化と還元は同時に起こり、一方だけが起こることはない
- 酸化だけが単独で起こる
- 還元だけが単独で起こる
- 酸化と還元は無関係である
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正解 2酸化と還元は同時に起こり、一方だけが起こることはない
電子を失うのが酸化、受け取るのが還元です。失った電子はどこかが受け取るので、必ず対になって起こります。
関連知識・ひっかけを読む
資料は燃焼を「酸化反応(物質が酸素と化合すること)により、熱を発生し、急激な温度上昇とともに光を発生させる現象」と定義しています。腐食も「化学的あるいは電気化学的に酸化されること」とされ、酸化は幅広く起こります。
物理変化にあたるものはどれか。
- 鉄がさびる
- 水が氷になる
- 紙が焦げる
- ガソリンが燃焼する
- 木が燃える
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正解 2水が氷になる
物理変化は、物質そのものは変わらず状態だけが変わることです。氷になっても水は水のままです。
関連知識・ひっかけを読む
さび・燃焼・腐敗はいずれも化学変化です。「元に戻せるか」だけでは判断できないので、別の物質になったかで見ます。
消火の方法とその原理の組み合わせとして、誤っているものはどれか。
- 抑制消火 ― 燃焼の連鎖反応を止める
- 窒息消火 ― 酸素の供給を断つ
- 冷却消火 ― 熱を奪って温度を下げる
- 窒息消火 ― 可燃物を取り除く
- 除去消火 ― 可燃物を取り除く
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正解 4窒息消火 ― 可燃物を取り除く
窒息消火は酸素を断つ方法です。可燃物を取り除くのは除去消火で、別の原理になります。
関連知識・ひっかけを読む
公的資料は「燃焼の三要素のうち、どれか1つでも取り除くことができれば燃焼を止めることができます。消火の方法には、『除去消火』、『冷却消火』、『窒息消火』があります」としています。可燃物を取り除くのは除去消火です。
水による消火の主な作用として、最も適切なものはどれか。
- 燃焼範囲を広げる作用
- 可燃物を分解する作用
- 酸素を供給する作用
- 気化熱を奪うことによる冷却作用
- 静電気を発生させる作用
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正解 4気化熱を奪うことによる冷却作用
水は蒸発するときに大量の熱を奪うため、燃えているものの温度を下げます。これが冷却作用です。
関連知識・ひっかけを読む
資料は泡について「泡に含まれる水分は燃焼液体を冷却し」と、水分が冷却に働くことを明記しています。水そのものも、気化するときに大量の熱を奪って冷却します。
燃焼の形態について、可燃性液体に一般的にあてはまるものはどれか。
- 混合燃焼
- 内部燃焼
- 表面燃焼
- 蒸発燃焼
- 分解燃焼
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正解 4蒸発燃焼
液体そのものが燃えるのではなく、蒸発した蒸気が空気と混ざって燃えます。これを蒸発燃焼といいます。
関連知識・ひっかけを読む
木炭は表面燃焼、木材やプラスチックは分解燃焼です。液体の火災対策が「蒸気を出さない・たまらせない」に向くのはこのためです。
液体の温度が上がったときの一般的な変化として、正しいものはどれか。
- 体積が膨張し、蒸気圧が高くなる
- 体積は膨張するが蒸気圧は下がる
- 体積が収縮し、蒸気圧が下がる
- 体積・蒸気圧とも変化しない
- 体積は収縮するが蒸気圧は上がる
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正解 1体積が膨張し、蒸気圧が高くなる
温度が上がると分子の運動が激しくなり、体積が増え、蒸発しやすくなるため蒸気圧も上がります。
関連知識・ひっかけを読む
容器を満杯にすると、温度上昇時に液体が膨張して容器を破損させます。そのため容器には空間を残して詰めます。
引火点の説明として、正しいものはどれか。
- 液体が沸騰し始める温度
- 可燃性物質が、点火源がなくても自ら燃え出す最低の温度
- 燃焼が始まってから炎が安定するまでの温度
- 可燃性液体が、点火源を近づけると燃え出すのに十分な濃度の蒸気を出す最低の液温
- 可燃性蒸気が燃焼できる濃度の上限
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正解 4可燃性液体が、点火源を近づけると燃え出すのに十分な濃度の蒸気を出す最低の液温
引火点は「液温」の話です。その温度になると、液面上に点火源で燃え出せるだけの濃度の蒸気がたまります。点火源がなくても燃え出す温度は発火点で、別の概念です。
関連知識・ひっかけを読む
消防法別表第一は第4類を引火点で7つに分けており、引火点は法令上の区分の基準そのものです。ガソリン(第一石油類)は21度未満、灯油・軽油(第二石油類)は21度以上70度未満です。
発火点の説明として、正しいものはどれか。
- 燃焼が続かなくなる温度の下限
- 引火点より必ず低い温度
- 点火源を近づけると燃え出す最低の液温
- 蒸気圧が大気圧と等しくなる温度
- 点火源がなくても、加熱だけで自ら燃え出す最低の温度
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正解 5点火源がなくても、加熱だけで自ら燃え出す最低の温度
発火点は点火源なしに自ら燃え出す温度で、一般に引火点よりかなり高くなります。消防法別表第一 備考第11号は、特殊引火物を「発火点が一〇〇度以下のもの又は引火点が零下二〇度以下で沸点が四〇度以下のもの」と定義しています。
関連知識・ひっかけを読む
「発火点は引火点より低い」という誤りの選択肢が定番です。同じ物質では発火点のほうが高くなります。特殊引火物の定義に発火点100度以下という数字が出てくるので、条文とセットで覚えられます。
燃焼範囲(爆発範囲)の説明として、正しいものはどれか。
- 火炎が広がる距離の範囲
- 可燃性蒸気と空気の混合気が燃焼できる、蒸気の濃度の範囲
- 燃焼が起こる温度の範囲
- 燃焼が続く時間の範囲
- 燃焼に必要な酸素の圧力の範囲
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正解 2可燃性蒸気と空気の混合気が燃焼できる、蒸気の濃度の範囲
燃焼範囲は濃度の範囲です。蒸気が薄すぎても(下限より低い)、濃すぎても(上限より高い)燃えません。燃えるのは濃度がちょうどこの範囲に入っているときだけです。
関連知識・ひっかけを読む
「温度の範囲」とする誤りの選択肢がよく出ます。引火点とは、液面上の蒸気濃度がちょうど燃焼下限に達する液温、と言い換えることもできます。
静電気の蓄積を防ぐ方法として、適切でないものはどれか。
- 液体を送る速度をできるだけ速くする
- 液体の流れに乱れが生じないようにする
- 室内の湿度を高くする
- 導電性の高い材料を使う
- 設備を接地(アース)する
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正解 1液体を送る速度をできるだけ速くする
流速を速くすると摩擦が増え、静電気はかえって多く発生します。流速は「遅くする」のが正しい対策です。他の4つはいずれも発生を抑えるか、たまった電荷を逃がす方法です。
関連知識・ひっかけを読む
静電気は非導電性の液体(ガソリンなど)を配管で送るときに発生しやすく、たまった電荷が放電すると点火源になります。給油時に容器を床に直接置く、といった接地を確保する扱いも問われます。
窒素ガス消火剤の主な消火作用として、正しいものはどれか。
- 可燃物を取り除く作用
- 燃焼物を冷却する作用
- 火災室内の酸素濃度を低下させる作用
- 可燃物を分解する作用
- 燃焼の連鎖反応を抑制する作用
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正解 3火災室内の酸素濃度を低下させる作用
窒素は燃えず、酸素とも反応しません。放出すると室内の酸素が薄まり、燃焼に必要な酸素供給源を断つことができます。これが窒息消火です。
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二酸化炭素も同じく不活性ガス消火剤で、こちらは電気絶縁性に優れるため電気火災に適しています。ただしどちらも密閉空間では人が酸欠になる危険があります。
二酸化炭素消火剤についての記述として、誤っているものはどれか。
- 燃焼物に汚損を残しにくい
- 狭い密閉空間で使用しても、人体に悪影響を及ぼすおそれはない
- 電気絶縁性に優れており、電気火災に適している
- 不活性ガス消火剤の一つである
- 放出すると周囲の酸素濃度が低下する
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正解 2狭い密閉空間で使用しても、人体に悪影響を及ぼすおそれはない
二酸化炭素は酸素濃度を下げて消火するため、狭い密閉空間で放出すると人が酸欠になる危険があります。「人体に悪影響はない」は明確な誤りです。
関連知識・ひっかけを読む
電気を通さず、あとに残るものが少ないという利点があるため、電気設備や精密機器の火災に向いています。ただし使用時は退避と換気が前提です。
液体の体膨張についての記述として、正しいものはどれか。
- 温度が上がると体積が増えるため、容器に空間を残して収納する
- 体膨張の大きさは、どの液体でも同じである
- 温度が上がっても液体の体積は変わらない
- 体膨張は気体だけに起こる現象である
- 温度が上がると体積が減るため、満杯にして収納する
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正解 1温度が上がると体積が増えるため、容器に空間を残して収納する
液体は温めると膨張します。容器を満杯にすると膨張分の逃げ場がなく、容器が変形したり漏えいしたりします。そのため空間を残して収納します。
関連知識・ひっかけを読む
規則第43条の3は、液体の危険物は運搬容器の内容積の98%以下の収納率とし、かつ55度の温度で漏れないよう十分な空間容積を有して収納すること、と定めています。物理の話がそのまま法令の数字になっています。
単体・化合物・混合物の区分として、正しいものはどれか。
- エタノールは単体である
- 空気は化合物である
- 水は混合物である
- ガソリンは化合物である
- ガソリンは混合物である
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正解 5ガソリンは混合物である
ガソリンは複数の炭化水素が混ざったもので混合物です。水とエタノールは化合物、空気は窒素と酸素などの混合物です。
関連知識・ひっかけを読む
混合物は組成が一定でないため、沸点が1点に決まらず幅を持ちます。ガソリンや灯油に「沸点範囲」があるのはこのためです。
酸化と還元についての記述として、正しいものはどれか。
- 燃焼は還元反応の一種である
- 物質が酸素と化合することを還元という
- 酸化が起こると必ず熱が吸収される
- 物質が酸素と化合することを酸化といい、燃焼は酸化反応の一種である
- 酸化と還元は、それぞれ単独でしか起こらない
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正解 4物質が酸素と化合することを酸化といい、燃焼は酸化反応の一種である
酸素と化合するのが酸化で、燃焼は熱と光を伴う激しい酸化反応です。酸化と還元は必ず同時に起こります(同じ反応の中で、一方が酸化されれば他方は還元されます)。
関連知識・ひっかけを読む
第1類と第6類は「酸化性」で、他の物質を酸化させて燃焼を助けます。自分は燃えないのに危険物とされているのはこのためです。
有機化合物と、それに含まれる官能基の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- CH₃COOH ― アミノ基
- C₆H₅NH₂ ― ヒドロキシ基
- C₃H₇OH ― アミノ基
- C₃H₇OH ― ヒドロキシ基
- C₆H₅NH₂ ― カルボキシ基
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正解 4C₃H₇OH ― ヒドロキシ基
−OH はヒドロキシ基で、アルコール類に含まれます。C₃H₇OH はプロパノールで、消防法上のアルコール類(炭素数1〜3の飽和一価アルコール)にあたります。
関連知識・ひっかけを読む
−NH₂ はアミノ基(C₆H₅NH₂=アニリン)、−COOH はカルボキシ基(CH₃COOH=酢酸)です。官能基が分かると、水に溶けやすいかどうかの見当もつきます。
沸点と圧力の関係として、正しいものはどれか。
- 外圧が高くなると沸点は低くなる
- 沸点は圧力に関係なく一定である
- 沸点は物質の量によって決まる
- 外圧が低くなると沸点は低くなる
- 外圧が低くなると沸点は高くなる
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正解 4外圧が低くなると沸点は低くなる
沸騰は、液体の蒸気圧が外圧と等しくなったときに起こります。外圧が低ければ、より低い温度で蒸気圧が外圧に追いつくため、沸点は下がります。
関連知識・ひっかけを読む
山の上で水が100度未満で沸くのはこのためです。特殊引火物の定義に「一気圧において」と書かれているのも、沸点や引火点が圧力によって変わるからです。
蒸発熱(気化熱)についての記述として、正しいものはどれか。
- 蒸発熱は固体が液体になるときに必要な熱である
- 液体が蒸発するとき、周囲に熱を放出する
- 蒸発熱の大きい液体ほど蒸発しやすい
- 液体が蒸発するとき、周囲から熱を奪う
- 蒸発熱は温度が変わっても一定である
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正解 4液体が蒸発するとき、周囲から熱を奪う
蒸発には熱が必要で、その熱は周囲から奪われます。だから汗が乾くと涼しく感じます。固体から液体になるときに必要な熱は融解熱です。
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水の蒸発熱は非常に大きく、水をかけると燃焼面から多くの熱を奪えます。これが冷却消火の中心的な仕組みです。
消火の4つの方法の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 散水消火・窒息消火・冷却消火・抑制消火
- 除去消火・窒息消火・冷却消火・希釈消火
- 除去消火・窒息消火・加熱消火・抑制消火
- 除去消火・加圧消火・冷却消火・抑制消火
- 除去消火・窒息消火・冷却消火・抑制消火
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正解 5除去消火・窒息消火・冷却消火・抑制消火
燃焼の三要素(可燃物・酸素供給源・点火源)のどれかを断つのが除去・窒息・冷却で、これに燃焼の連鎖反応を止める抑制(負触媒)消火を加えた4つです。
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抑制消火は粉末消火剤やハロゲン化物消火剤の働きです。三要素に「連鎖反応」を加えて燃焼の四要素と呼ぶこともあり、消火の4方法はこれと対応しています。
静電気が発生しやすい条件として、適切なものはどれか。
- 空気が乾燥しているとき
- 空気の湿度が高いとき
- 液体の流速が遅いとき
- 配管が確実に接地されているとき
- 液体の電気伝導度が高いとき
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正解 1空気が乾燥しているとき
湿度が低いと空気中を通じて電荷が逃げにくく、静電気がたまりやすくなります。湿度を高くする、接地する、流速を遅くする、といった対策はいずれもたまりにくくする方向です。
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冬に静電気が起きやすいのはこのためです。第4類は電気を通しにくいものが多く、たまった電荷が逃げにくいという点でも注意が必要です。
可燃性液体の燃焼のしかたとして、正しいものはどれか。
- 液体が固体に変わってから燃える
- 液体の内部から燃焼が始まる
- 液体そのものではなく、液面から発生した蒸気が空気と混ざって燃える
- 液体が分解してできた炭素だけが燃える
- 液体そのものが直接、酸素と反応して燃える
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正解 3液体そのものではなく、液面から発生した蒸気が空気と混ざって燃える
可燃性液体は蒸発した蒸気が燃えます(蒸発燃焼)。だから燃えるかどうかは「どれだけ蒸気を出すか」で決まり、その指標が引火点です。
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この理解が第4類の対策の土台になります。蒸気を出さないよう温度を下げる、密閉する、換気して蒸気を薄めるといった火災予防はすべてここから来ています。
点火源・物質・酸素供給源の組合せのうち、燃焼が起こらないものはどれか。
- 電気火花 ── 一酸化炭素 ── 空気
- 酸化熱 ── 天ぷらの揚げかす ── 酸素
- 静電気火花 ── ヘリウム ── 酸素
- ライターの炎 ── 水素 ── 空気
- 衝撃火花 ── 二硫化炭素 ── 酸素
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正解 3静電気火花 ── ヘリウム ── 酸素
ヘリウムは不活性ガス(希ガス)で、そもそも可燃物になりません。点火源と酸素がそろっても、燃える物がなければ燃焼の3要素が成立しません。
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窒素・二酸化炭素・希ガス(ヘリウム・アルゴン等)は燃えない代表です。逆に一酸化炭素は「燃える気体」である点がひっかけによく使われます。
自然発火の原因となる発熱の機構と物質の組合せとして、正しいものはどれか。
- 3つとも同じ機構(酸化熱)で自然発火する
- セルロイド=発酵熱、活性炭=分解熱、乾性油=吸着熱
- セルロイド=酸化熱、活性炭=分解熱、乾性油=吸着熱
- セルロイド=分解熱、活性炭=吸着熱、乾性油=酸化熱
- セルロイド=吸着熱、活性炭=酸化熱、乾性油=分解熱
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正解 4セルロイド=分解熱、活性炭=吸着熱、乾性油=酸化熱
自然発火の熱源は物質で異なり、セルロイドやニトロセルロースは「分解熱」、活性炭や木炭は「吸着熱」、乾性油(アマニ油等)は「酸化熱」で蓄熱して発火に至ります。
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ほかに「発酵熱=堆肥・ごみ」も出ます。どの物質がどの熱かの組合せ問題が定番なので、代表例をセットで覚えます。
静電気に関する記述として、誤っているものはどれか。
- 物体の電荷を検出する装置には箔検電器がある
- 物体間で電荷のやりとりがあっても、電気量の総和は変わらない
- 良導体に帯電体を近づけると、近い側の表面に帯電体と異種の電荷が現れる(静電誘導)
- 静電気現象は、摩擦などによって陽子が移動し、一方が陽子を得て正に帯電するために起こる
- 帯電体に分布している、流れのない電気を静電気という
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正解 4静電気現象は、摩擦などによって陽子が移動し、一方が陽子を得て正に帯電するために起こる
摩擦帯電で移動するのは「電子」です。陽子は原子核の中にあって移動しません。電子を失った側が正、受け取った側が負に帯電します。
関連知識・ひっかけを読む
電気量保存の法則(総和は不変)と静電誘導は正しい記述としてよく並びます。「陽子が移動」と書いてあったら即誤りと判断できます。
水素(H₂)、炭素(C)、プロパン(C₃H₈)の燃焼熱がそれぞれ 286kJ/mol、394kJ/mol、2,219kJ/mol のとき、プロパンの生成熱はいくらか。
- 1,539kJ/mol
- 2,899kJ/mol
- 4,545kJ/mol
- 215kJ/mol
- 107kJ/mol
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正解 5107kJ/mol
ヘスの法則より、生成熱=(成分元素の燃焼熱の合計)-(化合物の燃焼熱)。C₃H₈は炭素3個と水素4分子からできるので、394×3+286×4-2,219=1,182+1,144-2,219=107kJ/mol です。
関連知識・ひっかけを読む
C₃H₈のHは8個なので、H₂は4分子(×4)です。燃焼熱の合計から化合物の燃焼熱を引く向きも逆にしないよう注意します。
単体であるものは、次のうちどれか。
- 硫黄
- 塩化ナトリウム
- 二酸化炭素
- 水
- 灯油
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正解 1硫黄
硫黄(S)は1種類の元素だけでできた単体です。水・二酸化炭素・塩化ナトリウムは2種類以上の元素からなる化合物、灯油はさまざまな炭化水素の混合物です。
関連知識・ひっかけを読む
「単体・化合物・混合物」の3分類は毎回のように出ます。ガソリン・灯油・空気は混合物、という組合せも同時に覚えておくと2問分に効きます。
有機化合物とそれに含まれる官能基の組合せとして、誤っているものはどれか。
- アニリン ── アミノ基
- プロパノール ── ヒドロキシ基
- 酢酸 ── アルデヒド基(ホルミル基)
- アセトン ── カルボニル基(ケトン基)
- ニトロベンゼン ── ニトロ基
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正解 3酢酸 ── アルデヒド基(ホルミル基)
酢酸が持つのはカルボキシ基(−COOH)です。アルデヒド基(−CHO)はホルムアルデヒドやアセトアルデヒドが持つ官能基で、別物です。
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−OH=ヒドロキシ基、−NH₂=アミノ基、−NO₂=ニトロ基、>C=O=カルボニル基、−CHO=アルデヒド基、−COOH=カルボキシ基。6つの対応表を作って丸ごと覚えるのが結局早いです。
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掲載問題は公式過去問の転載ではなく、同じ論点を問うオリジナル問題です。
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問題データ最終更新:2026-08-14