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公害防止管理者 水質関係第1種 水質概論の練習問題35問

公害防止管理者 水質関係第1種の試験科目「水質概論」の問題を35問掲載しています。 本番の出題数は10問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち35問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。

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この科目の学習ポイント

水質概論は10問|水質汚濁防止法と水質指標で半分

この科目の練習問題は全35問です。収録論点の例:水質汚濁防止法(9問)、水質指標(5問)、汚濁の影響(4問)。この内訳は当サイトの収録数で、本試験の出題配分ではありません。

水質概論は75問中10問。範囲は水質汚濁防止法の仕組み(規制・排水基準・総量規制)と、BOD・CODといった水質指標、汚濁の発生源と影響です。10問しかない科目なので1問の重みが大きく、落とせる問題が少ないのがこの科目の怖さです。

科目別合格制度を使って初年度に確保しておきたい科目のひとつです。頻出の論点整理は水質概論の攻略へ。

図解

排水基準は2階建て:有害物質(健康項目)と生活環境項目

有害物質(健康項目)=施行令第2条の28物質(カドミウム・シアン・鉛・ひ素・水銀・トリクロロエチレン・1,4-ジオキサンなど)。排水量に関係なく全特定事業場に適用。生活環境項目=銅・亜鉛・フェノール類・大腸菌数・ノルマルヘキサン抽出物質・BOD・COD・SS・pHなど。日平均排水量50m³以上の事業場に適用。許容限度(mg/L):カドミウム0.03/総水銀0.005/鉛0.1/ひ素0.1/シアン1/PCB0.003。桁の入れ替えがひっかけ。アルキル水銀化合物=「検出されないこと」(総水銀0.005とは別枠。水俣病のメチル水銀)。
ここを押さえる

健康項目=排水量に関係なく全事業場/生活環境項目=50m³以上

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掲載問題(全35問)

選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。

問1水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法に基づく排水基準のうち、「有害物質に係る排水基準(健康項目)」の適用範囲として正しいものはどれか。

  1. 湖沼・海域に排出する事業場のみに適用される
  2. 日平均排水量にかかわらず、すべての特定事業場に適用される
  3. 日平均排水量が50m³以上の特定事業場のみに適用される
  4. 都道府県知事が指定した事業場のみに適用される
  5. 日平均排水量が10m³以上の特定事業場のみに適用される
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正解 2日平均排水量にかかわらず、すべての特定事業場に適用される

なぜ?

健康項目(カドミウム、シアン、鉛など有害物質)は毒性が高いため、排水量に関係なくすべての特定事業場に適用されます。

健康項目=排水量に関係なく全事業場/生活環境項目=50m³以上
関連知識・ひっかけを読む

条文は「この表に掲げる排水基準は、一日当たりの平均的な排出水の量が五〇立方メートル以上である工場又は事業場に係る排出水について適用する」と、生活環境項目の側にだけ排水量の条件を付けています。

出典:排水基準を定める省令 別表第二 備考2(e-Gov法令検索で条文確認)
問2水質指標一次情報で確認済み

BOD(生物化学的酸素要求量)の標準的な測定条件として、正しいものはどれか。

  1. 20℃で5日間
  2. 15℃で10日間
  3. 25℃で3日間
  4. 20℃で7日間
  5. 30℃で5日間
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正解 120℃で5日間

なぜ?

BODは微生物が有機物を分解する際に消費する酸素量を示す指標で、20℃・5日間の条件で測定し、BOD₅と表記されます。

BOD=20℃・5日間
関連知識・ひっかけを読む

公的資料では「溶存酸素の存在する状態で、水中の微生物が増殖呼吸作用によって消費する酸素をいい、通常20℃、5日間で消費されたDOで表す」と説明されています。CODは過マンガン酸カリウムなどの酸化剤を使う点が違います。

出典:BODの定義(国土交通省 東北地方整備局 水質用語解説で確認)
問3環境基準一次情報で確認済み

生活環境の保全に関する環境基準について、河川・湖沼・海域で採用されている有機汚濁指標の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. 河川・湖沼・海域すべてBOD
  2. 河川:COD/湖沼:BOD/海域:BOD
  3. 河川:COD/湖沼:COD/海域:BOD
  4. 河川:BOD/湖沼:BOD/海域:COD
  5. 河川:BOD/湖沼:COD/海域:COD
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正解 5河川:BOD/湖沼:COD/海域:COD

なぜ?

湖沼・海域は滞留時間が長く藻類などの影響を受けるため、生物分解に依存しないCODが適しています。

河川=BOD/湖沼・海域=COD
関連知識・ひっかけを読む

環境省の告示では、河川の表に「生物化学的酸素要求量(BOD)」、湖沼・海域の表に「化学的酸素要求量(COD)」と明記されています。

出典:水質汚濁に係る環境基準 別表2(河川・湖沼・海域)(環境省の告示ページで確認)
問4富栄養化一次情報で確認済み

湖沼や内湾の富栄養化の主な原因物質として、最も適切な組み合わせはどれか。

  1. 鉄とマンガン
  2. 塩素と硫黄
  3. 窒素とりん
  4. カドミウムと鉛
  5. シアンとひ素
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正解 3窒素とりん

なぜ?

窒素とりんの流入が増えると植物プランクトンが異常増殖します。海域では赤潮、湖沼ではアオコ(青粉)が発生します。

富栄養化の原因=窒素とりん
関連知識・ひっかけを読む

条文では窒素・りんについて「湖沼植物プランクトン又は海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある場合」と、富栄養化と結びつけて規定されています。

出典:水質汚濁防止法施行令第3条第12号・第4条の2(e-Gov法令検索で条文確認)
問5水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法において、特定施設を設置しようとする者が行うべき手続として正しいものはどれか。

  1. 都道府県知事の許可を受けたうえで設置する
  2. 環境大臣の認可を受けたうえで設置する
  3. 設置後30日以内に都道府県知事に報告する
  4. 特段の手続は不要で、排水基準を守ればよい
  5. 設置工事の着手前に都道府県知事に届け出る
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正解 5設置工事の着手前に都道府県知事に届け出る

なぜ?

特定施設の設置は許可制ではなく事前届出制です。原則として工事着手の60日前までに都道府県知事へ届け出ます。知事は計画変更命令を出すことができます。

特定施設の設置=着手60日前までに届出(許可ではない)
関連知識・ひっかけを読む

「許可」と「届出」を入れ替えた選択肢が定番の引っかけです。

出典:水質汚濁防止法(特定施設の設置の届出)(e-Gov法令検索で条文確認)
問6排水基準一次情報で確認済み

水質汚濁防止法における「上乗せ基準」の説明として、正しいものはどれか。

  1. 環境大臣が特定水域の水質目標を定めるもの
  2. 都道府県が条例で国の排水基準より厳しい基準を定めるもの
  3. 事業者が自主的に定める社内基準のこと
  4. 国が特定の事業場だけに緩やかな基準を定めるもの
  5. 市町村が国の基準より緩い基準を定めるもの
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正解 2都道府県が条例で国の排水基準より厳しい基準を定めるもの

なぜ?

上乗せ基準は、地域の実情に応じて都道府県が条例により国の排水基準より厳しい基準を定める制度です。緩めることはできません。

上乗せ基準=国の基準より厳しくする方向のみ
関連知識・ひっかけを読む

条文は「排水基準で定める許容限度よりきびしい許容限度を定める」と書かれています。緩める方向は条文上ありません。

出典:水質汚濁防止法第3条第3項(e-Gov法令検索で条文確認)
問7総量規制一次情報で確認済み

水質総量削減(総量規制)の対象となっている指定水域の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  1. 東京湾・駿河湾・博多湾
  2. 東京湾・伊勢湾・瀬戸内海
  3. 全国のすべての内湾
  4. 琵琶湖・霞ヶ浦・宍道湖
  5. 東京湾・大阪湾・有明海
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正解 2東京湾・伊勢湾・瀬戸内海

なぜ?

閉鎖性が高く汚濁が集中しやすい水域では、濃度規制だけでは足りないため、汚濁負荷量(総量)を規制しています。

総量規制の指定水域=東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の3水域
関連知識・ひっかけを読む

条文は水域を地名ではなく「館山市洲埼から三浦市剱埼まで引いた線及び陸岸により囲まれた海域」のように線で示しています。これが東京湾・伊勢湾・瀬戸内海にあたります。

出典:水質汚濁防止法施行令第4条の2(e-Gov法令検索で条文確認)
問8水質指標一次情報で確認済み

SS(浮遊物質量)の説明として、最も適切なものはどれか。

  1. 水中の水素イオン濃度を示す値
  2. 水中に溶けている酸素の量
  3. 水中に浮遊する不溶解性の物質の量
  4. 水中の大腸菌群の個数
  5. 有機物が分解される際に消費される酸素の量
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正解 3水中に浮遊する不溶解性の物質の量

なぜ?

SS(Suspended Solids)は水中に浮遊する不溶解性物質の量で、水の濁りの原因となります。

SS=浮遊物質(濁りの原因)
関連知識・ひっかけを読む

施行令では生活環境項目の一つとして「浮遊物質量」が挙げられています。DOは溶存酸素、BODは生物化学的酸素要求量で、それぞれ別の指標です。

出典:浮遊物質(SS)と生活環境項目(横浜市 下水道設計基準 用語解説で確認)/水質汚濁防止法施行令第3条第3号(e-Gov法令検索で条文確認)
問9水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法に基づき事業者が行った排出水の水質測定結果について、記録の保存期間として正しいものはどれか。

  1. 1年間
  2. 保存義務はない
  3. 3年間
  4. 2年間
  5. 5年間
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正解 33年間

なぜ?

測定を実施するだけでなく、その結果を記録して一定期間保存するところまでが義務です。

測定結果の記録は3年間保存
関連知識・ひっかけを読む

年数を入れ替えた選択肢が典型的な出題パターンです。

出典:水質汚濁防止法(排出水の汚染状態の測定・記録)(e-Gov法令検索で条文確認)
問10事故時の措置一次情報で確認済み

特定事業場において事故が発生し、有害物質を含む水が排出された場合の事業者の措置として、正しいものはどれか。

  1. 都道府県知事の指示があってから応急措置を開始する
  2. 排出量が基準以下であれば何もしなくてよい
  3. 次年度の定期報告にまとめて記載すればよい
  4. 直ちに応急の措置を講じ、事故の状況を都道府県知事に届け出る
  5. 応急措置のみ行えば届出は不要である
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正解 4直ちに応急の措置を講じ、事故の状況を都道府県知事に届け出る

なぜ?

事故時は応急措置と届出の両方が義務です。どちらか一方だけ、あるいは指示を待つという対応は認められません。

事故時=直ちに応急措置+速やかに知事へ届出(両方)
関連知識・ひっかけを読む

措置だけ、届出だけ、指示待ちとする選択肢は誤りになります。

出典:水質汚濁防止法(事故時の措置)(e-Gov法令検索で条文確認)
問11水質指標一次情報で確認済み

DO(溶存酸素)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 水温とDOの飽和量には関係がない
  2. DOが低いほど水質が良好である
  3. DOは有機物の量を直接示す指標である
  4. 水温が高いほど、水に溶ける酸素の量は少なくなる
  5. 水温が高いほど、水に溶ける酸素の量は多くなる
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正解 4水温が高いほど、水に溶ける酸素の量は少なくなる

なぜ?

気体の溶解度は水温が高いほど小さくなります。そのため水温が上がるとDOの飽和量は減少します。

水温が上がる → DOは下がる
関連知識・ひっかけを読む

公的資料ではBODを「溶存酸素の存在のもとで、有機物が生物学的に分解され安定化するために要する酸素量」とし、DOはその前提となる水中の酸素そのものです。有機物量を示すのはBODやCODです。

出典:DO・BODの定義(横浜市 下水道設計基準 用語解説で確認)
問12環境基準一次情報で確認済み

水質汚濁に係る環境基準のうち、「人の健康の保護に関する環境基準(健康項目)」の設定方式として正しいものはどれか。

  1. 事業場ごとに個別に設定される
  2. 都道府県が独自に設定する
  3. 全公共用水域に一律に適用される
  4. 水域類型ごとに異なる値が適用される
  5. 季節ごとに異なる値が適用される
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正解 3全公共用水域に一律に適用される

なぜ?

健康項目は毒性が問題なので全水域に一律。生活環境項目は「その水域を何に使うか」で必要な水質が変わるため、類型ごとに基準値が異なります。

健康項目=全公共用水域に一律/生活環境項目=類型指定(AA・A・Bなど)で変わる
関連知識・ひっかけを読む

健康項目は毒性が問題なので水域の使い方に関係なく一律、生活環境項目は「その水域を何に使うか」で必要な水質が変わるため類型ごと、という違いです。

出典:環境基本法第16条・水質汚濁防止法(e-Gov法令検索で条文確認)
問13水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法において、有害物質を含む水の地下浸透について定められている内容として正しいものはどれか。

  1. 地下浸透に関する規定はない
  2. 届出をすれば地下浸透させることができる
  3. 希釈すれば地下浸透させることができる
  4. 夜間であれば地下浸透させることができる
  5. 有害物質を含む水の地下への浸透は禁止されている
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正解 5有害物質を含む水の地下への浸透は禁止されている

なぜ?

地下水は一度汚染されると回復が極めて困難なため、有害物質を含む水の地下浸透は禁止されています。

有害物質を含む水の地下浸透は禁止(届出や希釈では認められない)
関連知識・ひっかけを読む

2011年改正では地下水汚染の未然防止のため施設の構造基準も強化されました。

出典:水質汚濁防止法(有害物質を含む水の地下浸透の制限)(e-Gov法令検索で条文確認)
問14水質指標一次情報で確認済み

排水のpHに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. pH7が中性で、7より小さいほど酸性が強い
  2. pHの値は温度によって定義が変わる
  3. pH7が中性で、7より小さいほどアルカリ性が強い
  4. pH14が中性である
  5. pH0が中性である
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正解 1pH7が中性で、7より小さいほど酸性が強い

なぜ?

pHは0〜14の範囲で表され、7が中性、7より小さいと酸性、大きいとアルカリ性です。

排水基準のpH=海域以外で5.8〜8.6
関連知識・ひっかけを読む

条文では海域以外が5.8〜8.6、海域が5.0〜9.0と別に定められています。海域は範囲が広い点も押さえましょう。

出典:排水基準を定める省令 別表第二(水素イオン濃度)(e-Gov法令検索で条文確認)
問15水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法において、排水基準に違反した場合の措置として正しいものはどれか。

  1. 国が事業場を強制的に買い取る
  2. 都道府県知事は改善命令や一時停止命令を出すことができる
  3. 翌年度まで是正が猶予される
  4. 違反しても行政上の措置は一切ない
  5. 罰則はなく指導のみが行われる
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正解 2都道府県知事は改善命令や一時停止命令を出すことができる

なぜ?

排水基準違反には直罰規定があり、改善命令を待たずに罰則が科されます。命令と罰則が別々に用意されている点が特徴です。

排水基準違反=直罰(命令を待たずに罰則)
関連知識・ひっかけを読む

都道府県知事は改善命令や排出の一時停止命令を出すこともできます。

出典:水質汚濁防止法(改善命令等)(e-Gov法令検索で条文確認)
問16水質汚濁の現状一次情報で確認済み

公共用水域における有機汚濁に係る環境基準の達成状況について、一般的な傾向として最も適切なものはどれか。

  1. 湖沼の達成率が最も高い
  2. すべての水域で達成率はほぼ同じである
  3. 河川の達成率は高い一方、湖沼の達成率は相対的に低い
  4. 海域の達成率が最も低く、河川が最も低い
  5. 達成率は測定されていない
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正解 3河川の達成率は高い一方、湖沼の達成率は相対的に低い

なぜ?

河川は流れがあって汚濁物質が運ばれ希釈されますが、湖沼は水が滞留し、流入した窒素・りんが蓄積して藻類が増えるため、改善が進みにくい構造にあります。

達成率は 河川が高く、湖沼が低い(滞留の有無が効く)
関連知識・ひっかけを読む

教本では環境基準を、全国一律の健康項目と、河川・湖沼・海域で別々に定められる生活環境項目に分けて表で示しています。湖沼・海域は水が滞留するため改善が進みにくい構造にあります。

出典:人の健康に係る環境基準・生活環境に係る環境基準/産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」公害総論 問10(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問17汚濁の発生源一次情報で確認済み

水質汚濁の発生源の分類として、最も適切なものはどれか。

  1. 自然由来の汚濁は存在しない
  2. 点源(工場・事業場、下水処理場など)と面源(市街地・農地からの流出など)に分けられる
  3. 生活排水は発生源に含まれない
  4. 発生源は水域ごとに1つに限られる
  5. 工場排水だけが発生源である
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正解 2点源(工場・事業場、下水処理場など)と面源(市街地・農地からの流出など)に分けられる

なぜ?

排出口が特定できるものを点源、雨とともに広い面から流れ出すものを面源と呼びます。対策の考え方が大きく異なるため、この区別が基本になります。

点源=排出口が特定できる/面源=広い面から流出(雨天時など)
関連知識・ひっかけを読む

資料は要因として「陸域(河川、工場・事業場・下水処理場等)からの有機汚濁物質及び栄養塩類の流入」を挙げています。排出口が特定できるものとそうでないものに分けて対策を考えます。

出典:水質汚濁に影響する要因(環境省 中央環境審議会資料「水質汚濁メカニズム」で確認)
問18汚濁の発生源一次情報で確認済み

生活排水に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 台所や風呂からの排水は生活排水に含まれない
  2. し尿と生活雑排水からなり、生活雑排水が汚濁負荷の多くを占める
  3. し尿のみを指す
  4. 処理をしなくても水質に影響しない
  5. 工場排水より水量が少ないため対策は不要である
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正解 2し尿と生活雑排水からなり、生活雑排水が汚濁負荷の多くを占める

なぜ?

生活排水はし尿と生活雑排水(台所・風呂・洗濯など)に分けられ、し尿だけを処理する単独処理では雑排水がそのまま流れ出すため、汚濁負荷の多くが残ります。

生活排水=し尿+生活雑排水(雑排水の負荷が大きい)
関連知識・ひっかけを読む

条文は生活排水を「炊事、洗濯、入浴等人の生活に伴い公共用水域に排出される水」と定義しており、し尿だけでなく台所・風呂・洗濯からの雑排水を含みます。

出典:水質汚濁防止法第2条第9項(生活排水の定義)(e-Gov法令検索で条文確認)
問19汚濁の影響一次情報で確認済み

富栄養化が進んだ水域で生じる現象として、適切でないものはどれか。

  1. 水道水源では、ろ過池の閉塞やかび臭の原因となる
  2. 植物プランクトンの死骸が分解され、底層が貧酸素になる
  3. 水の透明度が上がり、底層の溶存酸素が増える
  4. 魚介類のへい死が生じることがある
  5. 植物プランクトンが異常増殖し、赤潮やアオコが発生する
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正解 3水の透明度が上がり、底層の溶存酸素が増える

なぜ?

藻類が大量に増えると水は濁り、その死骸が沈んで分解されるときに酸素が消費されるため、底層は酸素不足になります。透明度が上がることはありません。

富栄養化 → 藻類の異常増殖 → 死骸の分解 → 底層が貧酸素
関連知識・ひっかけを読む

資料は「赤潮が発生し始めると、大量の有機物が沈降し海底に堆積する。堆積した有機物はバクテリアにより無機化されるが、この時、酸素が消費され」貧酸素水塊が生じるとしています。透明度が上がることはありません。

出典:赤潮・貧酸素水塊の発生機構(環境省 中央環境審議会資料「水質汚濁メカニズム」で確認)
問20汚濁の影響一次情報で確認済み

水質汚濁による健康被害として知られる公害病と、その原因物質の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. 水俣病 ― 鉛/イタイイタイ病 ― ひ素
  2. 水俣病 ― PCB/イタイイタイ病 ― 鉛
  3. 水俣病 ― メチル水銀(有機水銀)/イタイイタイ病 ― カドミウム
  4. 水俣病 ― シアン/イタイイタイ病 ― 六価クロム
  5. 水俣病 ― カドミウム/イタイイタイ病 ― メチル水銀
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正解 3水俣病 ― メチル水銀(有機水銀)/イタイイタイ病 ― カドミウム

なぜ?

水俣病は工場排水中のメチル水銀が魚介類を通じて人に取り込まれて発生し、イタイイタイ病は鉱山排水由来のカドミウムが農作物などを通じて蓄積して発生しました。

水俣病=メチル水銀/イタイイタイ病=カドミウム
関連知識・ひっかけを読む

条文は「有害物質の……排出により、人の生命又は身体を害したときは、当該……事業者は、これによつて生じた損害を賠償する責めに任ずる」と、過失の有無を問わない責任を定めています。深刻な健康被害の歴史が背景にあります。

出典:水質汚濁防止法第19条(無過失責任)(e-Gov法令検索で条文確認)
問21汚濁の影響一次情報で確認済み

内湾などで発生する「青潮」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. 工場排水中の顔料により着色する現象
  2. 水温の低下により水が透明になる現象
  3. アオコなどの藻類が水面を覆い、水が緑色に見える現象
  4. 植物プランクトンが異常増殖し、水が赤褐色に濁って見える現象
  5. 底層の貧酸素水が湧き上がり、硫化物が酸化されて青白く見える現象
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正解 5底層の貧酸素水が湧き上がり、硫化物が酸化されて青白く見える現象

なぜ?

底層で酸素が不足すると硫化物が生成します。これが湧き上がって酸素に触れると微粒子となり、光の散乱で水が青白く濁って見えます。

青潮=貧酸素の底層水が湧昇し硫化物が酸化された現象
関連知識・ひっかけを読む

資料では、堆積した有機物の分解で酸素が消費されて貧酸素水塊が生じるとされています。この貧酸素水が湧き上がり、含まれる硫化物が酸化されることで青白く見えるのが青潮です。

出典:青潮の発生機構(環境省 中央環境審議会資料「水質汚濁メカニズム」で確認)
問22水質汚濁の機構一次情報で確認済み

水中の溶存酸素(DO)についての記述として、正しいものはどれか。

  1. 溶存酸素濃度は有機汚濁の程度の指標にはならない
  2. 水温が高いほど、水に溶けられる酸素の量は多くなる
  3. 底層の溶存酸素が低くなっても、重金属の溶出には影響しない
  4. 水温が低いほど、水に溶けられる酸素の量は多くなる
  5. 水中に酸素が溶け込む主なルートは、動物プランクトンからの供給である
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正解 4水温が低いほど、水に溶けられる酸素の量は多くなる

なぜ?

気体は水温が低いほど水によく溶けます。そのため冷たい水ほど飽和溶存酸素濃度は高くなります。1気圧・水温20℃の純水では約9mg/Lです。

水温が低いほどDOは高い(約9mg/L・20℃)
関連知識・ひっかけを読む

閉鎖性水域の底層でDOが極端に低くなると、硫化水素やアンモニアなどの悪臭物質が発生し、一部の重金属が溶け出しやすくなります。DOは汚濁の指標としても重要です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問6(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問23自治体の対策一次情報で確認済み

地方公共団体が行う水質汚濁防止対策として、適切でないものはどれか。

  1. 国の排水基準を緩和する条例を定める
  2. 事業場への立入検査を行う
  3. 公共用水域の常時監視を行う
  4. 特定施設の設置届出を受理し、必要に応じ計画変更命令を出す
  5. 上乗せ基準を条例で定める
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正解 1国の排水基準を緩和する条例を定める

なぜ?

都道府県が条例で定められるのは、国の基準より厳しい上乗せ基準だけです。国の基準は最低ラインなので、緩める方向の条例は認められません。

自治体は基準を厳しくできるが、緩めることはできない
関連知識・ひっかけを読む

条文上、都道府県が条例で定められるのは「排水基準で定める許容限度よりきびしい許容限度」だけです。常時監視・立入検査・計画変更命令はいずれも法に定められた権限です。

出典:水質汚濁防止法第3条第3項・第15条・第22条(e-Gov法令検索で条文確認)
問24汚濁の発生源一次情報で確認済み

閉鎖性水域で水質改善が進みにくい理由として、最も適切なものはどれか。

  1. 流入する汚濁物質の量が他の水域より多いため
  2. 自浄作用が働かないため
  3. 測定が行われていないため
  4. 排水基準が適用されないため
  5. 水の交換が起こりにくく、流入した汚濁物質が蓄積しやすいため
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正解 5水の交換が起こりにくく、流入した汚濁物質が蓄積しやすいため

なぜ?

外海との水の入れ替わりが少ないため、流入した窒素・りんや有機物が外へ出ていかず、水域内にたまり続けます。

閉鎖性水域=水が交換されにくく汚濁が蓄積する
関連知識・ひっかけを読む

資料は「外海と海水が交換しにくいため、汚濁物質が海域内部に蓄積しやすい」とし、そのためCOD・窒素・りんの濃度が外海より高くなると説明しています。

出典:閉鎖性海域の水質汚濁メカニズム(環境省 中央環境審議会資料「水質汚濁メカニズム」で確認)
問25水質指標一次情報で確認済み

水質指標に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. BODが高いほどDOも高くなる
  2. BODとCODはいずれも有機汚濁の指標だが、測定原理が異なるため値は必ずしも一致しない
  3. 全窒素は有機汚濁の指標である
  4. SSが高いほど透明度も高くなる
  5. BODとCODは同じ方法で測るため常に同じ値になる
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正解 2BODとCODはいずれも有機汚濁の指標だが、測定原理が異なるため値は必ずしも一致しない

なぜ?

BODは微生物が分解できる有機物、CODは酸化剤で酸化される物質を測ります。対象が違うため、同じ試料でも値は一致しません。

BOD=微生物が分解する分/COD=酸化剤が酸化する分(値は一致しない)
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公的資料ではBODを「生物学的に分解…に要する酸素量(20℃・5日間)」、CODを「水中の被酸化性物質が一定条件のもとで、酸化剤によって酸化されるのに要する酸素量」と、測る仕組みを分けて定義しています。

出典:BODとCODの定義(横浜市 下水道設計基準 用語解説で確認)
問26総量規制一次情報で確認済み

水質総量削減(総量規制)の対象となる指定項目の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  1. BOD・窒素含有量・りん含有量
  2. COD・BOD・大腸菌数
  3. BOD・SS・pH
  4. 有害物質28物質のすべて
  5. 化学的酸素要求量(COD)・窒素含有量・りん含有量
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正解 5化学的酸素要求量(COD)・窒素含有量・りん含有量

なぜ?

総量規制の指定項目は、施行令で化学的酸素要求量(COD)及び窒素又はりんの含有量と定められています。閉鎖性海域の有機汚濁と富栄養化を抑えるための制度だからです。

総量規制=COD・窒素・りんの3項目(BODではない)
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「BODが対象」とする選択肢が定番の引っかけです。対象水域(東京湾・伊勢湾・瀬戸内海)とセットで覚えます。

出典:水質汚濁防止法施行令 第4条の2(e-Gov法令検索で条文確認)
問27水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法の「有害物質」(政令で28物質が定められている)に該当しないものはどれか。

  1. シアン化合物
  2. トリクロロエチレン
  3. 一・四―ジオキサン
  4. 銅及びその化合物
  5. カドミウム及びその化合物
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正解 4銅及びその化合物

なぜ?

銅は有害物質ではなく、生活環境項目(銅含有量)として排水基準が定められています。有害物質はカドミウム・シアン・トリクロロエチレン・一・四―ジオキサンなど、施行令第2条の28物質です。

銅・亜鉛・フェノール類=生活環境項目(有害物質28物質とは別)
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健康項目(有害物質)と生活環境項目の出し入れが定番の引っかけです。大腸菌数・ノルマルヘキサン抽出物質も生活環境項目側です。

出典:水質汚濁防止法施行令 第2条・第3条(e-Gov法令検索で条文確認)
問28水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法に基づく、地下水の水質の浄化に係る措置命令について、正しいものはどれか。

  1. 環境大臣は、被害の有無にかかわらず、有害物質使用特定施設を設置するすべての事業場に定期的に命ずる
  2. 命令を受けるのは有害物質貯蔵指定施設を設置する工場に限られ、特定事業場は対象外である
  3. 命令の対象は浸透があった時点の設置者に限られ、現在の設置者には命じられない
  4. 都道府県知事は、人の健康に係る被害のおそれがあるとき、相当の期限を定めて浄化措置を命ずることができる
  5. 都道府県知事は、期限を定めずに、被害がなくなるまで無期限に浄化措置を命ずる
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正解 4都道府県知事は、人の健康に係る被害のおそれがあるとき、相当の期限を定めて浄化措置を命ずることができる

なぜ?

第14条の3の主体は都道府県知事です。有害物質を含む水の地下浸透によって人の健康に係る被害が現に生じている、または生ずるおそれがあるときに、被害防止に必要な限度で、相当の期限を定めて地下水の浄化措置を命じることができます。

知事が・健康被害のおそれ・期限を定めて・浄化措置命令
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命令の相手は現在の設置者が原則ですが、浸透があった時の設置者が別人なら、その者にも命じることができます。命令があったときは、敷地を譲り受けた者なども措置に協力する義務を負います。

出典:水質汚濁防止法第14条の3(e-Gov法令検索で条文確認)/産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問2(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問29水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法施行規則に定める、有害物質貯蔵指定施設のうち地下に設置されているもの(地下貯蔵施設)の構造等の基準として、正しいものはどれか。

  1. 外面の腐食防止措置は、いかなる場合も不要である
  2. 床面を不浸透性の材料にして防液堤を設ければ、施設本体の構造は問わない
  3. タンク室内への設置や二重殻構造など、漏えいを防ぐ構造・材質であること
  4. 地下貯蔵施設は必ず地上に移設し、地下への設置自体を認めない
  5. 内部の有害物質を含む水の量は、確認できなくてもよい
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正解 3タンク室内への設置や二重殻構造など、漏えいを防ぐ構造・材質であること

なぜ?

地下にあるタンクは漏れても目で見えません。そこで規則は、①タンク室内設置や二重殻構造など漏えい防止の構造・材質、②外面の腐食防止措置、③内部の水量を確認できる装置、の3つを求めています。これらと同等以上の効果がある措置でも構いません。

地下貯蔵施設=タンク室・二重殻/腐食防止/水量の確認
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腐食防止措置は、設置条件のもとで腐食のおそれがない場合には省略できます。地上の施設に求められる「不浸透性の床面+防液堤等」は施設本体の周囲に関する基準で、地下貯蔵施設の構造基準とは別の条文です。

出典:水質汚濁防止法施行規則第8条の6(e-Gov法令検索で条文確認)/産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問30公害防止組織法一次情報で確認済み

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律に規定する「汚水等排出施設」に該当するものはどれか。

  1. 矯正プレスを除く液圧プレス
  2. ダイオキシン類対策特別措置法に定める廃棄物焼却炉
  3. 酸又はアルカリによる表面処理施設
  4. 呼び加圧能力が980kN以上の機械プレス
  5. 落下部分の重量が1t以上のハンマーを用いる鍛造機
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正解 3酸又はアルカリによる表面処理施設

なぜ?

汚水等排出施設は、水質汚濁防止法の特定施設のうち政令で指定されたものです。酸やアルカリで金属の表面を処理する施設は、排水に有害物質や酸・アルカリを含みやすく、汚水等排出施設に当たります。鉄鋼業のガス冷却洗浄施設や、石炭を燃料とする火力発電所の廃ガス洗浄施設も同じ区分です。

汚水等排出施設=水濁法の特定施設のうち政令で指定されたもの
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機械プレスや鍛造機は「騒音発生施設」で、鍛造機と液圧プレスは「振動発生施設」でもあります。廃棄物焼却炉は「ダイオキシン類発生施設」です。いずれも水質ではなく別の公害防止管理者の区分なので、施設の名前からどの公害に関係するかを判断させる問題です。

出典:特定工場における公害防止組織の整備に関する法律施行令第3条(e-Gov法令検索で条文確認)/産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問4(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問31水質汚濁の機構一次情報で確認済み

湖沼や貯水池の水温成層に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 春から夏に形成される水温躍層より下の深水層は、表層より水温が高い
  2. 水温成層が発達すると、上下方向の水の混合が抑えられる
  3. 寒冷地の湖沼では、年間を通じて全層循環が起こらない
  4. 深水層は表層より水の密度が小さい
  5. 水温成層が発達すると、表層と底層の水質は均一になる
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正解 2水温成層が発達すると、上下方向の水の混合が抑えられる

なぜ?

春から夏にかけて表層が温められると、暖かく軽い表層水と冷たく重い深層水の間に水温躍層ができます。密度の違う層が重なるので上下の混合が抑えられ、底層では酸素が補給されずに貧酸素化が進みます。

成層=表層が軽い・深層が重い→鉛直混合が止まる
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表面水温が0℃近くまで下がる寒冷地の湖沼では、4℃で水の密度が最大になる性質により、春と秋の年2回全層循環が起こることがあります。「深水層のほうが水温が高い」「密度が小さい」は逆向きの誤りです。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問7(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問32汚濁の影響一次情報で確認済み

有害物質の生体影響に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. メチル水銀は血液-脳関門を通過できないため、脳には蓄積しない
  2. 有機りん剤は体内で速やかに無害なりん酸に変わるため、神経への影響はない
  3. LD50(半数致死量)は、慢性毒性を中心に評価した指標である
  4. 有機りん剤は、アセチルコリンエステラーゼの働きを妨げて中毒を起こす
  5. 遊離シアンは肝臓に蓄積して慢性障害を起こすが、急性毒性はない
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正解 4有機りん剤は、アセチルコリンエステラーゼの働きを妨げて中毒を起こす

なぜ?

有機りん剤は、神経の伝達物質アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラーゼ)を阻害します。アセチルコリンが分解されずに残るため神経が興奮し続け、けいれんや呼吸障害を起こします。

有機りん=アセチルコリンエステラーゼ阻害
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LD50は急性毒性を中心に評価した指標で、メチル水銀は血液-脳関門を通過して脳にも高く蓄積します。遊離シアンは血液中でシアノヘモグロビンをつくり、ミトコンドリアの電子伝達系を妨げて急性中毒を起こします。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問8(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問33環境基準一次情報で確認済み

水質汚濁に係る環境基準の測定の実施時期について、正しいものはどれか。

  1. 人の健康の保護に関する項目は、公共用水域の水量にかかわらず随時測定する
  2. 人の健康の保護に関する項目は、渇水期を除いて測定する
  3. 生活環境の保全に関する項目は、河川の流量が低水量を下回る渇水時にだけ測定する
  4. 生活環境の保全に関する項目は、湖沼の水位が低水位を下回るときにだけ測定する
  5. 健康項目も生活環境項目も、豊水期にだけ測定する
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正解 1人の健康の保護に関する項目は、公共用水域の水量にかかわらず随時測定する

なぜ?

健康項目は人の健康にかかわる有害物質なので、水が少なく濃くなりやすい時期も含めて、水量に関係なくいつでも測ります。一方、生活環境項目は水域の通常の状態を評価するものなので、河川なら低水量以上、湖沼なら低水位以上のふだんの状態のときに測ります。

健康項目=水量に関係なく随時/生活環境項目=通常の状態で
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「通常の状態」とは、河川では低水量以上の流量がある場合、湖沼では低水位以上の水位にある場合などをいいます。健康項目に「渇水期を除く」という例外を付けた文は、公表問題で誤りとされています。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問1(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問34水質汚濁の現状一次情報で確認済み

要監視項目の水質の状況(環境省・令和4年度公共用水域水質測定結果)について、正しいものはどれか。

  1. 海域でウランの指針値の超過率が高いのは、海水にもともと含まれる天然のウランによるものと考えられている
  2. PFOSとPFOAの指針値(暫定)は、それぞれの物質ごとに別々に定められている
  3. 全マンガンは、河川でも湖沼でも指針値を超えた地点がなかった
  4. 水生生物の保全に係る要監視項目では、河川で指針値を超えた検体が多数あった
  5. モリブデンとアンチモンは、河川で指針値を超えた地点がなかった
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正解 1海域でウランの指針値の超過率が高いのは、海水にもともと含まれる天然のウランによるものと考えられている

なぜ?

ウランは海水の中に天然に溶けている元素です。そのため海域では、工場排水などの人為的な汚染がなくても指針値を超えることがあり、超過率が高くなっています。

海域のウラン超過=海水中の天然ウランが原因
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同年度の結果では、全マンガンは河川・湖沼で超過率が高い項目の一つで、モリブデン・アンチモンも河川で超過地点がありました。水生生物の保全に係る要監視項目(6項目)は、河川・湖沼・海域とも超過した検体はありませんでした。PFOSとPFOAの指針値(暫定)は2物質の合計値で定められており、「各々について定められた」とする文は公表問題で誤りとされています。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問5(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問35水質汚濁防止法一次情報で確認済み

水質汚濁防止法施行令で有害物質(人の健康に被害を与えるおそれのある物質)に指定されていないものはどれか。

  1. PCP(ペンタクロロフェノール)
  2. ジクロロメタン
  3. 四塩化炭素
  4. 塩化ビニルモノマー
  5. トリクロロエチレン
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正解 1PCP(ペンタクロロフェノール)

なぜ?

有害物質は、施行令で物質ごとに1つずつ名前を挙げて指定されています。ジクロロメタン・四塩化炭素・トリクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物や塩化ビニルモノマーは指定されていますが、PCP(ペンタクロロフェノール)はこの有害物質の一覧に入っていません。

PCPは水濁法の有害物質ではない
関連知識・ひっかけを読む

名前の似たPCB(ポリ塩化ビフェニル)は有害物質に指定されているので、PCPとPCBの取り違えに注意します。有害物質に指定されると、排水量に関係なくすべての特定事業場に排水基準が適用され、地下浸透も禁止されます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質概論 問10(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)

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掲載問題は公式過去問の転載ではなく、同じ論点を問うオリジナル問題です。 内容には万全を期していますが誤りが含まれる可能性があります。受験にあたっては必ず公式資料をご確認ください。
問題データ最終更新:2026-08-14