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公害防止管理者 水質関係第1種 水質有害物質特論の練習問題38問
公害防止管理者 水質関係第1種の試験科目「水質有害物質特論」の問題を38問掲載しています。 本番の出題数は15問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち38問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。
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水質有害物質特論は15問|第1種が「有害対応」である根拠
この科目の練習問題は全38問です。収録論点の例:重金属処理(10問)、分析法(10問)、有害物質の管理(5問)。この内訳は当サイトの収録数で、本試験の出題配分ではありません。
水質有害物質特論は15問。カドミウム・シアン・水銀などの有害物質ごとの処理方式と、その分析法が問われます。第1種が有害物質を扱う施設に対応できる区分であることの、試験科目上の裏づけがこの科目です。処理方式は「どの物質に・どの薬剤で・何に変えて沈めるか」の型で覚えると選択肢が切れるようになります。
物質ごとの整理は水質有害物質特論の攻略にまとめています。
重金属処理は「沈殿させて分ける」:水酸化物・硫化物・共沈・還元
カドミウム=アルカリ側で水酸化物沈殿
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選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。
カドミウムを含む排水の処理方法として、最も一般的なものはどれか。
- アルカリ剤を加えてpHを上げ、水酸化物として沈殿させる
- 曝気して揮発させる
- 加熱して熱分解する
- 酸を加えてpHを下げ、溶解させて除去する
- 活性汚泥法で生物分解する
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正解 1アルカリ剤を加えてpHを上げ、水酸化物として沈殿させる
カドミウムはアルカリ側で溶けにくい水酸化物をつくるため、pHを上げて沈殿させ、固液分離で取り除きます。
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公的資料では「排水にカセイソーダや消石灰あるいはソーダ灰などのアルカリ剤を添加してアルカリ性にすると、水酸化物あるいは塩基性炭酸塩が析出する」とされ、処理操作や設備が簡単なため適用例が最も多い方法です。
鉛を水酸化物沈殿法で処理する際の注意点として、最も適切なものはどれか。
- pHを高くするほど除去率が上がり続ける
- 酸性側ほど沈殿しやすい
- pH調整より水温管理のほうが影響が大きい
- pHは処理結果に影響しない
- pHが高くなりすぎると再溶解するため、最適pH域の管理が必要である
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正解 5pHが高くなりすぎると再溶解するため、最適pH域の管理が必要である
鉛は両性金属で、アルカリが強くなりすぎると錯イオンとして再び溶け出します。溶解度が最小になるpH域に収める必要があります。
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公的資料では亜鉛について「水酸化物の析出に適したpHの範囲は9〜10.5」「pHを11以上にすると水酸化亜鉛は再溶解する」と、上げすぎると戻ってしまうことが数値で示されています。
水銀を含む排水の処理方法として、適切なものはどれか。
- 希釈して排出する
- アルカリ塩素法で酸化分解する
- 中和のみで処理する
- 硫化物として沈殿させる、またはキレート樹脂で吸着する
- 曝気により揮散させて大気へ放出する
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正解 4硫化物として沈殿させる、またはキレート樹脂で吸着する
水銀は硫化物の溶解度が極めて小さいため硫化物沈殿法が有効で、低濃度域ではキレート樹脂による吸着が併用されます。
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条文では「水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物」と、アルキル水銀を明示して指定されています。水俣病の原因物質であることが背景にあります。
ひ素を含む排水の一般的な処理方法として、最も適切なものはどれか。
- 鉄塩を添加し、水酸化鉄との共沈により除去する
- 加圧浮上により浮上分離する
- アルカリ塩素法により酸化分解する
- 活性汚泥法により生物分解する
- 中和のみで沈殿させる
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正解 1鉄塩を添加し、水酸化鉄との共沈により除去する
ひ素は単独では沈殿しにくいため、鉄塩を加えて生成した水酸化鉄フロックに取り込ませて(共沈させて)除去します。
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条文では「砒素及びその化合物」が有害物質に指定されています。単独では沈殿しにくいため、鉄塩による共沈が使われます。
ふっ素を含む排水の処理方法として、最も一般的なものはどれか。
- カルシウム塩を添加し、ふっ化カルシウムとして沈殿させる
- 生物処理により分解する
- アルカリ塩素法で酸化する
- 亜硫酸塩で還元する
- 曝気により揮発させる
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正解 1カルシウム塩を添加し、ふっ化カルシウムとして沈殿させる
ふっ素は消石灰などのカルシウム塩を加えると、溶けにくいふっ化カルシウムになるため沈殿除去できます。
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条文では「ふつ素及びその化合物」が有害物質に指定されています。ほう素とともに、業種によって暫定排水基準が設けられてきました。
トリクロロエチレンなどの揮発性有機塩素化合物を含む排水の処理方法として、適切なものはどれか。
- カルシウム塩を添加して沈殿させる
- 水酸化物として沈殿させる
- 亜硫酸塩により還元して沈殿させる
- 曝気(ばっ気ストリッピング)や活性炭吸着により除去する
- 中和により無害化する
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正解 4曝気(ばっ気ストリッピング)や活性炭吸着により除去する
揮発性が高く水に溶けにくい性質を利用して曝気で追い出すか、活性炭に吸着させて除去します。金属ではないので沈殿法は使えません。
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条文ではトリクロロエチレン・テトラクロロエチレン・ジクロロメタン・四塩化炭素など、揮発性の有機塩素化合物が個別に有害物質として指定されています。
排水中の金属元素を定量する分析法として、適切でないものはどれか。
- 電気加熱原子吸光法
- ICP質量分析法
- フレーム原子吸光法
- ICP発光分光分析法
- ガスクロマトグラフ法
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正解 5ガスクロマトグラフ法
ガスクロマトグラフ法は気化させて分離する方法で、揮発性の有機化合物の分析に用います。金属元素の定量には適しません。
関連知識・ひっかけを読む
公定法マニュアルでは金属の測定法として原子吸光法・ICP発光分光分析法・ICP質量分析法が挙げられています。ガスクロマトグラフ法はアルキル水銀など揮発性の有機化合物に使われる方法です。
ICP質量分析法(ICP-MS)の特徴として、最も適切なものはどれか。
- 有機物の構造解析に用いる
- 濁った試料をそのまま測定できる
- 測定に前処理がまったく不要である
- 極めて低い濃度の多元素を同時に測定できる
- 金属の測定には使用できない
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正解 4極めて低い濃度の多元素を同時に測定できる
ICP-MSはプラズマでイオン化した元素を質量分析計で検出するため、極微量域まで測定でき、多元素の同時測定にも向いています。
関連知識・ひっかけを読む
公定法マニュアルではICP質量分析法が原子吸光法・ICP発光分光分析法と並ぶ測定法として位置づけられ、いずれも検液の前処理(酸分解等)を行ったうえで供するとされています。
試料中の全金属量を測定するために行う前処理として、最も適切なものはどれか。
- 冷却して沈殿させる
- ろ過して溶解性成分だけを取り出す
- 希釈して濃度を下げる
- 酸を加えて加熱分解する
- アルカリを加えて放置する
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正解 4酸を加えて加熱分解する
懸濁物に取り込まれた金属まで含めて測るには、酸を加えて加熱し、有機物や懸濁物を分解して金属を溶解させる必要があります。
関連知識・ひっかけを読む
マニュアルには「検液の前処理(塩酸又は硝酸酸性で煮沸する方法)」が図示され、有機物が少ない場合・多い場合で分解方法を使い分けるとされています。前処理なしでは正しい値が出ません。
重金属を含む排水にキレート剤(錯化剤)が混入している場合の影響として、最も適切なものはどれか。
- 金属が自然に分解する
- 金属が錯体として安定化し、水酸化物沈殿法で除去しにくくなる
- 処理に影響しない
- pH調整が不要になる
- 沈殿がより速く進む
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正解 2金属が錯体として安定化し、水酸化物沈殿法で除去しにくくなる
キレート剤は金属と強く結合して水に溶けたままの錯体をつくるため、アルカリを加えても水酸化物として沈殿しなくなります。
関連知識・ひっかけを読む
公的資料では「重金属キレートを形成している場合は、単純な水酸化法での処理は困難」とされ、対応として共沈や置換法、キレート樹脂による吸着が挙げられています。めっき工場等の排水にはEDTAや有機酸などが含まれます。
アルカリ塩素法によるシアン処理の一段反応について、正しいものはどれか。
- 中性の条件で硫酸を添加する
- 酸性の条件で塩素を添加する
- 加熱だけで分解させる
- アルカリ性の条件で活性炭を添加する
- アルカリ性の条件で塩素を添加する
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正解 5アルカリ性の条件で塩素を添加する
シアンは酸性側で処理すると猛毒のシアン化水素が発生する危険があります。そのためアルカリ性に保った状態で塩素を加えて酸化分解します。
関連知識・ひっかけを読む
「酸性にして塩素を添加する」という選択肢は誤りです。シアンを扱うときにpHを下げてはいけない、という安全上の原則がそのまま出題されます。
重金属排水の中和に用いるアルカリ剤についての記述として、正しいものはどれか。
- 石灰石は消石灰より中和速度が速い
- カセイソーダは水に溶かして液体で使えるため、注入量を細かく調整しやすい
- 炭酸ナトリウムは重金属の処理には使えない
- アルカリ剤の種類によって汚泥の発生量は変わらない
- 消石灰は液状で扱いやすく、配管の沈殿対策は不要である
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正解 2カセイソーダは水に溶かして液体で使えるため、注入量を細かく調整しやすい
カセイソーダは水に溶かして液状で使えるため、注入量の制御がしやすく中和速度も速い薬剤です。そのぶん薬品費は高くなります。
関連知識・ひっかけを読む
消石灰は乳液(スラリー)として使うため、薬注配管での沈殿防止対策が必要です。水酸化マグネシウムは消石灰に比べて汚泥の減容効果があります。薬剤選びは費用と汚泥量の兼ね合いです。
セレンを含む排水の処理について、最も適切なものはどれか。
- 中和のみで基準値まで下がる
- 生物処理では一切除去できない
- アルカリを加えるだけで容易に沈殿する
- 六価セレンは還元して四価にしてから、鉄塩による共沈で除去する
- 曝気により揮発させる
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正解 4六価セレンは還元して四価にしてから、鉄塩による共沈で除去する
六価セレンはそのままでは沈殿しにくいため、いったん四価に還元してから鉄塩による共沈で取り除きます。
関連知識・ひっかけを読む
条文では「セレン及びその化合物」が有害物質に指定されています。六価を四価へ還元してから沈殿させる点は六価クロムと同じ考え方です。
有害物質に係る排水の測定について、最も適切なものはどれか。
- 測定結果は保存しなくてよい
- 事業者が任意に選んだ方法で測定してよい
- 測定は年に一度だけ行えばよい
- 簡易測定器の値をそのまま公式の測定値としてよい
- 定められた方法(告示に基づく検定方法)により測定する
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正解 5定められた方法(告示に基づく検定方法)により測定する
排水基準の適合を判断する測定は、法令で定められた検定方法によって行う必要があります。方法が違えば結果の比較ができないためです。
関連知識・ひっかけを読む
条文は「前条に規定する排水基準は、環境大臣が定める方法により検定した場合における検出値によるものとする」と、検定方法を国が指定する形になっています。
重金属排水の水酸化物沈殿処理において、生成したフロックを効率よく分離するために一般に行われるものはどれか。
- 強く撹拌し続けてフロックを細かくする
- 高分子凝集剤を添加してフロックを大きく成長させる
- 水温を急激に下げる
- 処理水を再度酸性に戻す
- pHを大きく変動させ続ける
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正解 2高分子凝集剤を添加してフロックを大きく成長させる
沈降速度は粒子径の2乗に比例するため、高分子凝集剤の架橋作用でフロックを大きくすると、沈降分離が急速に進みます。
関連知識・ひっかけを読む
教本では「沈降しやすいフロックを作るために、凝集剤としては硫酸アルミニウム、PAC、塩化第二鉄などの無機凝集剤と高分子凝集剤を併用して用いられることが多い」とされています。
ほう素を含む排水の処理方法として、最も適切なものはどれか。
- 曝気により揮発させる
- 亜硫酸塩で還元して沈殿させる
- 中和のみで容易に除去できる
- アルミニウム塩などによる凝集沈殿や、ほう素選択性のキレート樹脂で吸着する
- 活性汚泥法で生物分解する
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正解 4アルミニウム塩などによる凝集沈殿や、ほう素選択性のキレート樹脂で吸着する
ほう素は水に溶けやすく単純な沈殿では取れにくいため、凝集沈殿で大部分を落としたうえで、選択性のあるキレート樹脂で仕上げます。
関連知識・ひっかけを読む
条文では「ほう素及びその化合物」が有害物質に指定されています。処理が難しく、暫定排水基準の対象になってきた物質です。
硝酸性窒素および亜硝酸性窒素を含む排水の処理方法として、最も適切なものはどれか。
- 砂ろ過により除去する
- カルシウム塩を加えて沈殿させる
- アルカリを加えて水酸化物として沈殿させる
- 無酸素条件下で脱窒菌により窒素ガスへ還元する
- 加圧浮上により分離する
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正解 4無酸素条件下で脱窒菌により窒素ガスへ還元する
硝酸イオンは水に溶けたままなので沈殿もろ過もできません。無酸素条件で脱窒菌に還元させ、窒素ガスとして大気へ逃がすのが基本です。
関連知識・ひっかけを読む
条文では「アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物」がまとめて有害物質に指定されています。窒素化合物が規制対象である根拠です。
PCB(ポリ塩化ビフェニル)に関する記述として、正しいものはどれか。
- 水によく溶けるため希釈で無害化できる
- 現在も一般的な工業原料として使用されている
- 難分解性で生物濃縮しやすく、製造・使用が禁止されている
- 生物濃縮は起こらない
- 自然界で速やかに分解される
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正解 3難分解性で生物濃縮しやすく、製造・使用が禁止されている
PCBは化学的に安定で分解されにくく、脂溶性が高いため食物連鎖を通じて濃縮します。この性質が問題となり製造・使用が禁止されました。
関連知識・ひっかけを読む
条文では「ポリ塩化ビフェニル」が有害物質として指定されています。難分解性・高蓄積性という性質から化審法でも規制されています。
水中の陰イオン(塩化物イオン、硝酸イオンなど)を同時に定量する方法として、最も適切なものはどれか。
- ICP発光分光分析法
- 原子吸光法
- 電気加熱原子吸光法
- イオンクロマトグラフ法
- 重量法
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正解 4イオンクロマトグラフ法
イオンクロマトグラフは、カラムでイオンを分離してから検出するため、複数の陰イオンを一度に定量できます。
関連知識・ひっかけを読む
イオンクロマトグラフはカラムでイオンを分離してから検出するため、複数の陰イオンを一度に定量できます。金属(陽イオン)の分析には原子吸光やICPを使います。
水質試料の採取・保存について、最も適切なものはどれか。
- 測定項目に応じて容器・保存方法・保存期間を使い分ける
- 容器はすべてガラス製でなければならない
- どの項目も同じ容器で常温保存してよい
- 冷蔵すればどの項目も無期限に保存できる
- 採取後は何日置いても結果は変わらない
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正解 1測定項目に応じて容器・保存方法・保存期間を使い分ける
揮発しやすい成分、微生物で変化する成分、容器に吸着する成分など、項目ごとに変化のしかたが違うため、保存条件も分けます。
関連知識・ひっかけを読む
マニュアルには「VOCを測定する際は揮発性が高いので、容器に保存する場合はヘッドスペースを少なくする」と、項目ごとに保存方法を変える必要があることが具体的に示されています。
暫定排水基準に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 処理技術上ただちに一律基準を達成することが困難な業種に、期限を定めて適用される
- 事業者が自ら定めることができる基準である
- 永続的に適用される緩やかな基準である
- すべての業種に一律に適用される
- 一律基準より厳しい基準である
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正解 1処理技術上ただちに一律基準を達成することが困難な業種に、期限を定めて適用される
技術的にすぐには達成できない業種に対し、期限を区切って段階的に一律基準へ近づけるための経過措置です。
関連知識・ひっかけを読む
条文では業種と項目を限って、期限(例:令和10年9月30日まで)を切って別の基準を適用する形になっています。期限ごとに見直され、達成できた業種から一律基準に移ります(旅館業など一部は「当分の間」とされています)。
重金属を含む排水を硫化物沈殿法で処理する場合の特徴として、最も適切なものはどれか。
- 酸性側で行うほど安全である
- 水酸化物より溶解度が小さく低濃度まで除去できるが、硫化水素発生に注意が必要である
- 汚泥が発生しない
- 水酸化物沈殿法より除去率が必ず低い
- pH管理は不要である
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正解 2水酸化物より溶解度が小さく低濃度まで除去できるが、硫化水素発生に注意が必要である
多くの重金属硫化物は水酸化物より溶けにくいため、より低い濃度まで下げられます。一方で酸性側では有毒な硫化水素が発生します。
関連知識・ひっかけを読む
教本では「廃水中の硫化物は還元されて硫化水素が発生する」と、硫化水素が生じうることに触れています。硫化物沈殿法を使う際は、酸性側での硫化水素発生に注意が必要です。
ふっ素を含む排水の処理についての記述として、最も適切なものはどれか。
- ふっ素は凝集沈殿では一切除去できない
- ふっ素は活性汚泥処理で容易に分解できる
- ふっ素の処理には酸化剤が必須である
- ふっ化カルシウム法では、カルシウム塩を加えて難溶性のふっ化カルシウムとして沈殿させる
- ふっ素は加熱するだけで除去できる
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正解 4ふっ化カルシウム法では、カルシウム塩を加えて難溶性のふっ化カルシウムとして沈殿させる
ふっ素はカルシウムと結びつくと水に溶けにくいふっ化カルシウム(蛍石)になります。これを沈殿させて分離するのが基本の処理です。
関連知識・ひっかけを読む
ふっ化カルシウム法だけでは基準まで下がらないことがあり、アルミニウム塩による凝集沈殿や吸着法を組み合わせます。ふっ素は無機イオンなので、生物処理では除去できません。
有害物質使用特定事業場からの排出水の測定頻度について、最も適切な考え方はどれか。
- 行政から指示があったときのみ行う
- 年に1回行えば十分である
- 排水の性状や処理状況に応じ、法令等で定められた頻度以上で行う
- 事業者の判断で測定を省略できる
- 測定は処理設備を新設したときだけでよい
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正解 3排水の性状や処理状況に応じ、法令等で定められた頻度以上で行う
測定は排水基準の遵守を自ら確認するための手段なので、定められた頻度を下回ることはできません。変動が大きい場合はより高い頻度が必要です。
関連知識・ひっかけを読む
条文は「環境省令で定めるところにより、当該排出水……の汚染状態を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない」と、測定・記録・保存をひとまとめに義務づけています。
アンモニアストリッピング法についての記述として、正しいものはどれか。
- pHが低いほど遊離アンモニアが増える
- ストリッピングには薬品を一切使わない
- アンモニアは酸性側で気体として追い出せる
- 水の中では2つの形が釣り合っており、pHを上げると気体になれる形が増える
- pHに関係なく遊離アンモニアの割合は一定である
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正解 4水の中では2つの形が釣り合っており、pHを上げると気体になれる形が増える
アンモニアは気体として追い出す(ストリッピングする)ことで除去します。気体になれるのは遊離アンモニアのほうなので、pHを上げてそちらに寄せてから空気を通します。
関連知識・ひっかけを読む
水中ではアンモニウムイオンと遊離アンモニアが平衡状態にあり、pHでどちらに偏るかが決まります。この平衡を利用するのがストリッピング法です。
排水基準(健康項目)の許容限度として、正しいものはどれか。
- シアン ── 1リットルにつき0.1ミリグラム
- 水銀 ── 1リットルにつき0.05ミリグラム
- ひ素 ── 1リットルにつき1ミリグラム
- 鉛 ── 1リットルにつき1ミリグラム
- カドミウム ── 1リットルにつき0.03ミリグラム
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正解 5カドミウム ── 1リットルにつき0.03ミリグラム
排水基準を定める省令の別表第一で、カドミウムは1リットルにつき0.03ミリグラムです。水銀は0.005ミリグラム、鉛とひ素は0.1ミリグラム、シアンは1ミリグラムで、桁の入れ替えが引っかけの定番です。
関連知識・ひっかけを読む
処理技術の問題でも「処理後にこの値を下回れるか」という形で基準値の知識が前提になります。
排水基準で「検出されないこと」と定められている物質はどれか。
- 総水銀
- ポリ塩化ビフェニル(PCB)
- 六価クロム化合物
- アルキル水銀化合物
- カドミウム及びその化合物
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正解 4アルキル水銀化合物
アルキル水銀化合物は毒性が特に強く、排水基準は数値ではなく「検出されないこと」とされています。総水銀は0.005ミリグラム、PCBは0.003ミリグラムと数値基準です。
関連知識・ひっかけを読む
水俣病の原因となったメチル水銀がアルキル水銀の代表です。「総水銀と同じ基準」とする選択肢に注意します。
ふっ素及びその化合物の排水基準についての記述として、正しいものはどれか。
- 海域もそれ以外も一律に8ミリグラムである
- 生活環境項目なので有害物質の排水基準には含まれない
- 「検出されないこと」とされている
- 海域以外の公共用水域では15ミリグラム、海域では8ミリグラムである
- 海域以外の公共用水域では8ミリグラム、海域では15ミリグラムと、排出先で値が異なる
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正解 5海域以外の公共用水域では8ミリグラム、海域では15ミリグラムと、排出先で値が異なる
ふっ素の排水基準は、海域以外の公共用水域に排出されるものが1リットルにつき8ミリグラム、海域に排出されるものが15ミリグラムです。海水にはもともとふっ素が含まれるため、排出先で値が分かれています。
関連知識・ひっかけを読む
ほう素も同じく海域とそれ以外で値が異なる物質です。「一律の値」とする選択肢に注意します。
キレート剤を含む重金属排水の処理で用いられる「置換法」の説明として、正しいものはどれか。
- キレート剤につかまれている重金属を別の金属で追い出し、遊離した重金属を水酸化物にして沈める方法
- キレート剤を活性炭に吸着させてから、重金属をイオン交換樹脂で置き換える方法
- pHを下げて重金属を酸化物に変え、精密ろ過膜で分離してからキレート剤を活性炭で除く方法
- 重金属をキレート剤ごと蒸発濃縮し、得られた結晶を再びキレート剤として回収する方法
- キレート剤を微生物に分解させ、残った重金属を硫化物に置き換える方法
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正解 1キレート剤につかまれている重金属を別の金属で追い出し、遊離した重金属を水酸化物にして沈める方法
キレート剤は重金属をつかんで水に溶けたままにするので、pH調整だけの水酸化物法では沈殿しません。置換法では、キレート剤がより強くつかむ別の金属を加えて重金属を追い出し、遊離した重金属を水酸化物として沈めます。
関連知識・ひっかけを読む
キレート剤の影響は、キレート剤の種類・重金属の種類・濃度によって一様ではありません。キレート剤の濃度が低くなると錯体は不安定になります。「キレート剤が多いほど水酸化物法で処理しやすい」という逆向きの文が誤りの定番です。
カドミウムの性質として、正しいものはどれか。
- 塩酸にはまったく溶けない
- アンモニアと安定なアンミン錯イオンをつくる
- 有機物と結合すると直ちに揮発する
- アルカリ性でも錯イオンをつくらず、常に水酸化物として沈殿する
- 水中では常に金属単体として存在する
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正解 2アンモニアと安定なアンミン錯イオンをつくる
カドミウムはアンモニアと結びついて安定なアンミン錯体をつくります。錯体のまま水に溶けているので、アンモニアを含む排水では水酸化物法で沈めにくくなります。処理の前にアンモニアの有無を確かめるのはこのためです。
関連知識・ひっかけを読む
鉛は塩酸に少しずつクロロ錯体となって溶けます。キレート剤を含む鉛排水で水酸化物法や共沈法が使えないときは置換法が有効です。カドミウムと鉛はどちらも「錯体をつくる」ことが処理を難しくする共通点があります。
ほう素を含む排水を、凝集沈殿法と組み合わせた吸着法で処理するときに用いられるイオン交換樹脂として、正しいものはどれか。
- 粒状活性炭
- N-メチルグルカミン形イオン交換樹脂
- イミノ二酢酸形キレート樹脂
- 強塩基性陰イオン交換樹脂
- 強酸性陽イオン交換樹脂
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正解 2N-メチルグルカミン形イオン交換樹脂
ほう素は水中でほう酸として存在し、普通の陰イオン交換樹脂では選択的に捕まえにくい物質です。N-メチルグルカミン基を持つ樹脂はほう酸と選択的に結合するため、凝集沈殿で大部分を落とした後の仕上げにこの吸着法を使います。
関連知識・ひっかけを読む
前段の凝集沈殿では、水酸化カルシウムと硫酸アルミニウム(硫酸ばん土)を用いてほう素を共沈させる方式が代表的です。「凝集沈殿で粗取り→樹脂で仕上げ」という流れごと覚えておくと、処理フロー図の穴埋め問題に対応できます。
次の有害物質のうち、揮散法(ストリッピング)で排水から分離するのが最も難しいものはどれか。
- 1,4-ジオキサン
- テトラクロロエチレン
- 四塩化炭素
- ベンゼン
- トリクロロエチレン
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正解 11,4-ジオキサン
揮散法は、水に溶けにくく揮発しやすい物質を空気で追い出す方法です。1,4-ジオキサンは水と自由に混ざり合い揮発性も低いので、曝気してもほとんど気相に移らず分離できません。塩素化炭化水素やベンゼンは水に溶けにくく揮発しやすいため揮散法が有効です。
関連知識・ひっかけを読む
1,4-ジオキサンは活性炭吸着や生物処理も効きにくく、オゾンや過酸化水素と紫外線を組み合わせた促進酸化法が主な処理法です。検定にはガスクロマトグラフ質量分析法を用います。
有害物質に指定されている有機りん化合物(パラチオンなど)を含む排水の処理について、正しいものはどれか。
- 高濃度のままでも生物処理で容易に分解できる
- アルカリ性で加水分解してから凝集沈殿処理し、その後に活性汚泥処理を行う
- 酸性で加水分解してから蒸発濃縮し、残った固形分を埋立て処分する
- パラチオンは活性炭にほとんど吸着しない
- 水に溶けやすいので、凝集沈殿だけで完全に除去でき、生物処理は不要である
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正解 2アルカリ性で加水分解してから凝集沈殿処理し、その後に活性汚泥処理を行う
有機りん剤は水に溶けにくいものの、凝集沈殿のような固液分離だけでは取り切れません。そこでアルカリ性にして加水分解し、生成物を凝集沈殿で落としたうえで、残りを活性汚泥で処理します。生物処理はかなり低濃度にならないと難しいので、この順番が大切です。
関連知識・ひっかけを読む
パラチオンは活性炭への吸着量が大きく、低濃度まで処理できます。公表問題では「可溶状態では解離しているので、イオン交換で低濃度まで処理できる」が誤りとされています。
排水中の1,4-ジオキサンの検定に用いられる分析法として、正しいものはどれか。
- ジチゾン吸光光度法
- 還元気化原子吸光法
- イオンクロマトグラフ法
- ICP質量分析法
- ガスクロマトグラフ質量分析法
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正解 5ガスクロマトグラフ質量分析法
1,4-ジオキサンは揮発性の有機化合物なので、ガスクロマトグラフで分離し、質量分析計で確実に同定・定量します。金属向けのICP質量分析法や、イオン向けのイオンクロマトグラフ法では測れません。
関連知識・ひっかけを読む
塩素化炭化水素はガスクロマトグラフ法、ふっ素はイオンクロマトグラフ法、カドミウムや鉛はICP質量分析法というように、「物質の種類と分析法の対応」が繰り返し出題されます。有機物はGC系、金属はICP系、無機イオンはIC、と大きく分けて覚えましょう。
排水中のひ素及びその化合物の検定で用いられる前処理・分析操作として、正しいものはどれか。
- 還元気化
- 水素化物発生
- パージ・トラップ
- ヘッドスペース
- 溶媒抽出
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正解 2水素化物発生
ひ素は水素化ほう素ナトリウムなどで還元すると、気体の水素化ひ素(アルシン)になります。この気体を原子吸光計などへ導いて測るのが水素化物発生法で、低濃度のひ素を感度よく測定できます。
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ヘッドスペースはトリクロロエチレンなど揮発性有機塩素化合物、パージ・トラップは四塩化炭素などの揮発性物質、溶媒抽出はPCBの前処理に使います。還元気化は水銀専用の操作です。「揮発する物質にはヘッドスペースかパージ・トラップ、溶けにくい有機物には溶媒抽出」と分けると整理しやすくなります。
還元気化原子吸光分析法で総水銀を測定するとき、水銀(Ⅱ)を金属水銀に還元するために加える試薬として、正しいものはどれか。
- 硝酸
- ペルオキソ二硫酸カリウム
- 水酸化ナトリウム
- 過マンガン酸カリウム
- 塩化すず(Ⅱ)
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正解 5塩化すず(Ⅱ)
試料中の水銀化合物は、まず硫酸・硝酸・過マンガン酸カリウム・ペルオキソ二硫酸カリウムを加えて加熱し、すべて水銀(Ⅱ)にそろえます。そこへ塩化すず(Ⅱ)を加えると水銀(Ⅱ)が金属水銀に還元され、空気を通気して発生した水銀蒸気の吸光度を測ります。
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過マンガン酸カリウムやペルオキソ二硫酸カリウムは「酸化」に使う試薬で、「還元」に使う塩化すず(Ⅱ)とは役目が逆です。硝酸を加えてpH約1にした試料をガラス瓶で保存した場合は、1か月以内に試験を行います。
イオンクロマトグラフィーでアンモニウムイオンを定量するときの分離カラムとして、正しいものはどれか。
- 陽イオン交換体を用い、亜硝酸イオンと同時に定量する
- 陽イオン交換体を用いる
- 陰イオン交換体を用い、溶離液には炭酸塩溶液を使う
- 陰イオン交換体を用いる
- 分離カラムは使わず、直接検出器に導入する
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正解 2陽イオン交換体を用いる
アンモニウムイオンはプラスの電荷を持つ陽イオンなので、陽イオン交換体のカラムで分離します。ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムの各イオンと十分に分かれる(分離度1.3以上)溶離液を使います。
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亜硝酸イオンと硝酸イオンはマイナスの電荷を持つので陰イオン交換体で分離し、この2つは同時定量ができます。「アンモニウムイオンも陰イオン交換体で分離する」という文が誤りの定番です。
排水の有害物質のうち、検定方法として高速液体クロマトグラフ法が定められているものはどれか。
- チウラム
- シマジン
- ポリ塩化ビフェニル(PCB)
- 六価クロム化合物
- 鉛及びその化合物
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正解 1チウラム
チウラムは熱に弱く、ガスクロマトグラフのように試料を高温で気化させると分解してしまいます。そこで、液体のまま分離できる高速液体クロマトグラフ法で測定します。
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同じ農薬でもシマジンはガスクロマトグラフ系の方法で測ります。PCBはガスクロマトグラフ法、六価クロムや鉛は吸光光度法・原子吸光法・ICP系の方法です。「熱に弱い有機物は液体クロマト、揮発する有機物はガスクロ、金属は原子吸光・ICP」と分けて覚えると整理しやすくなります。
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掲載問題は公式過去問の転載ではなく、同じ論点を問うオリジナル問題です。
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問題データ最終更新:2026-08-14