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公害防止管理者 水質関係第1種 大規模水質特論の練習問題28問
公害防止管理者 水質関係第1種の試験科目「大規模水質特論」の問題を28問掲載しています。 本番の出題数は10問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち28問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。
▶この科目だけ5問解く(無料・登録不要) 「大規模水質特論」から5問・約3分。終わると弱いところが分かりますこの科目の学習ポイント
大規模水質特論は10問|負荷量と水利用の合理化
この科目の練習問題は全28問です。収録論点の例:汚濁物質の挙動(7問)、汚濁負荷量(5問)、水の合理化(5問)。この内訳は当サイトの収録数で、本試験の出題配分ではありません。
大規模水質特論は75問中10問。大規模な施設に対応できる区分だけに課される科目で、汚濁負荷量のとらえ方・水利用の合理化・排水管理・総量規制と、スケールの大きい管理の話が中心です。総量規制まわりは用語が水質概論と重なるので、セットで覚えると効率的です。
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総量規制:東京湾・伊勢湾・瀬戸内海で「COD・窒素・りん」を量で縛る
総量規制の対象=COD・窒素・りん
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選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。
水質総量規制において規制の対象となる指標として、正しい組み合わせはどれか。
- BOD・SS・pH
- BOD・窒素・りん
- COD・BOD・DO
- COD・SS・大腸菌群数
- COD・窒素・りん
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正解 5COD・窒素・りん
総量規制は閉鎖性水域の富栄養化と有機汚濁を抑えることが目的なので、有機汚濁の指標であるCODと、富栄養化の原因である窒素・りんが対象になります。
関連知識・ひっかけを読む
条文は「化学的酸素要求量及び窒素又は燐の含有量」と定めています。対象水域は東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の3水域です。
排水量2,000m³/日、COD濃度20mg/Lの事業場から排出されるCODの汚濁負荷量として、正しいものはどれか。
- 4kg/日
- 20kg/日
- 40kg/日
- 200kg/日
- 400kg/日
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正解 340kg/日
汚濁負荷量=濃度×排水量=20mg/L×2,000m³/日。1mg/L×1m³=1gなので、20×2,000=40,000g=40kg/日です。
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総量規制は「濃度」ではなく「量」で管理します。濃度が基準内でも、排水量が多ければ負荷量は大きくなります。
総量規制が濃度規制に加えて導入された理由として、最も適切なものはどれか。
- 濃度規制が法律上廃止されたため
- 濃度基準を満たしていても、排水量が多いと水域全体の汚濁負荷が減らないため
- 事業者の負担を軽くするため
- 濃度の測定が困難であるため
- 水温の影響を除くため
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正解 2濃度基準を満たしていても、排水量が多いと水域全体の汚濁負荷が減らないため
濃度だけを規制すると、薄めたり排水量を増やしたりして基準を満たせてしまい、水域に流れ込む総量は減りません。そこで量そのものを規制します。
関連知識・ひっかけを読む
総量規制は濃度規制を置き換えるものではなく、上乗せして併用されます。「濃度規制は廃止された」は誤りです。
工場における用水の合理的利用の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 水質要求の高い用途から低い用途へ順に使い回す(カスケード利用)
- 常に新しい水だけを使い、使用後はすべて排出する
- 汚れた水を清浄用途に優先して使う
- 用途を区別せず一律に同じ水質の水を供給する
- 排水量を増やして濃度を下げる
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正解 1水質要求の高い用途から低い用途へ順に使い回す(カスケード利用)
きれいな水を必要とする工程で使った水を、それほど水質を要求しない工程で再利用すれば、取水量も排水量も減らせます。
関連知識・ひっかけを読む
教本では「水の再利用は用途により処理方式が異なる」とし、冷却水やトイレ洗浄水はUF膜だけ、製品ラインの洗浄水はRO膜で脱塩、と要求水質に応じて使い分ける例を示しています。
カスケード利用の利点として、最も適切なものはどれか。
- 水温は考慮しなくてよい
- 高度な処理設備を必ず挟むため、初期の投資が大きくなる
- 間に大がかりな設備を挟まずに済み、運転にかかる費用も抑えられる
- 排水量は変わらないが汚濁負荷だけが減る
- 水質を問わずどの用途にも使えるため制約がない
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正解 3間に大がかりな設備を挟まずに済み、運転にかかる費用も抑えられる
カスケード利用は、ある用途で使った水をそのまま次の用途に回すだけなので、間に大がかりな処理設備を挟みません。だから安く始められます。
関連知識・ひっかけを読む
ただし使う側にとって、その水の水質や水温が許容できることが前提です。たとえば機械を冷やすのに使った水を、そのあと部品を洗う工程に回す、といった使い方です。
工場で水を使い回す計画を立てるとき、必ず確認しなければならないことはどれか。
- 測定の頻度
- 放流口の数
- 受け入れる側の工程の従業員数
- 受け入れる側の工程にとって、その水の水質や水温が許容できるか
- 工場の敷地面積
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正解 4受け入れる側の工程にとって、その水の水質や水温が許容できるか
使い回す水は、前の工程で汚れたり温まったりしています。次の工程がそれを受け入れられなければ、製品の品質や設備に影響が出ます。
関連知識・ひっかけを読む
「安いから使い回す」だけでは事故につながります。用途ごとに必要な水質を先に決めて、それに合う水を割り当てるのが計画の順序です。
排水の自動計測管理について、最も適切なものはどれか。
- 自動計測の値は法定の測定値としてそのまま常に使える
- 自動計測器を設置すれば定期的な校正は不要である
- 連続測定により異常を早期に検知でき、迅速な対応につながる
- 自動計測により処理設備の運転管理は不要になる
- 自動計測はpHのみに適用できる
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正解 3連続測定により異常を早期に検知でき、迅速な対応につながる
連続して測ることで、異常な値をその場で捉えられます。定期測定だけでは、測定していない時間帯の異常を見逃します。
関連知識・ひっかけを読む
資料には自動BOD計・自動COD計・TOC自動測定装置などが並び、いずれも「校正方法」が仕様として明記されています。連続測定できる一方で、定期的な校正が前提になっています。
汚濁負荷量を削減する方法として、効果が期待できないものはどれか。
- 原料や工程を見直して汚濁物質の発生そのものを減らす
- 清浄な水を加えて排水濃度を下げる
- 高濃度排水を分別し個別に処理する
- 工程内で水を再利用し排水量を減らす
- 処理設備を増強して排出濃度を下げる
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正解 2清浄な水を加えて排水濃度を下げる
汚濁負荷量は濃度×排水量です。清浄な水を加えると濃度は下がりますが排水量が同じだけ増えるので、負荷量は変わりません。
関連知識・ひっかけを読む
総量規制は濃度ではなく汚濁負荷量(濃度×水量)で管理する制度です。希釈は濃度を下げても水量が増えるため、負荷量は変わりません。
河川流量と汚濁負荷量の関係を表すL-Q式(L=aQ^b)についての記述として、正しいものはどれか。
- aとbは負の係数である
- 普通のグラフ上で直線になる
- 両対数グラフ上で直線に近似できる
- 流量が増えると負荷量は必ず減る
- 流量と負荷量には関係がない
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正解 3両対数グラフ上で直線に近似できる
L=aQ^b の両辺の対数をとると log L = log a + b log Q となり、log Q と log L の関係が直線になります。だから両対数グラフで直線に見えます。
関連知識・ひっかけを読む
bが1より大きければ、流量が10倍になったとき負荷量は10倍以上に増えます。雨で流量が増えると、面源からの流入で負荷が急に増える河川の挙動を表しています。
排水量が1日あたり500m³、COD濃度が30mg/Lの事業場が、処理改善によりCOD濃度を12mg/Lまで下げた。削減されたCOD負荷量として正しいものはどれか。
- 15kg/日
- 90kg/日
- 9kg/日
- 18kg/日
- 6kg/日
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正解 39kg/日
削減された濃度は30-12=18mg/L。負荷量に直すと18mg/L×500m³=9,000g=9kg/日です。
関連知識・ひっかけを読む
改善後の負荷量そのものを問われた場合は12×500=6kg/日です。「削減量」か「残った量」かを読み違えないようにしましょう。
総量規制における総量削減基本方針を定める者として、正しいものはどれか。
- 市町村長
- 各事業場の公害防止管理者
- 経済産業大臣
- 指定水域に面する事業者団体
- 環境大臣
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正解 5環境大臣
総量規制は複数の都府県にまたがる広域の水域を対象とするため、国(環境大臣)が基本方針を定め、これを受けて各都府県知事が総量削減計画を定めます。
関連知識・ひっかけを読む
「誰が何を定めるか」の対応が問われます。広域だから国、地域の実行は知事、と整理しましょう。
総量規制基準が適用される事業場について、最も適切なものはどれか。
- 全国すべての特定事業場
- 業種にかかわらず新設の事業場すべて
- 指定地域内にある、一定の排水量以上の特定事業場
- 有害物質を使用するすべての事業場
- 従業員数が一定以上のすべての事業場
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正解 3指定地域内にある、一定の排水量以上の特定事業場
総量規制は指定水域の汚濁を減らすための制度なので、対象は指定地域内にあり、かつ排水量が一定以上の事業場に絞られます。
関連知識・ひっかけを読む
「全国すべて」「業種を問わずすべて」といった対象を広げすぎた選択肢は誤りです。
総量規制基準が適用される事業場に義務づけられているものとして、最も適切なものはどれか。
- 国が測定を代行するため事業者に義務はない
- 汚濁負荷量を測定し、その結果を記録して保存する
- 汚濁負荷量の測定は不要で、濃度のみ測定すればよい
- 測定結果の記録は不要である
- 排水量の測定のみでよい
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正解 2汚濁負荷量を測定し、その結果を記録して保存する
総量規制は負荷量(濃度×水量)で管理する制度なので、濃度と水量の両方を測って負荷量を求め、記録・保存する必要があります。
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濃度だけ、水量だけ、では負荷量が出せません。両方が必要である点が要点です。
工場において冷却水を扱う際の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 冷却水を汚水と混ぜると処理効率が上がる
- 冷却水は必ず有害物質を含むため特別管理が必要である
- 汚濁していない冷却水は他の排水と分離し、循環利用や別系統での排出を検討する
- 冷却水は水量が多いので測定の対象外である
- すべての冷却水を汚水処理設備へ送るのが最も効率的である
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正解 3汚濁していない冷却水は他の排水と分離し、循環利用や別系統での排出を検討する
汚れていない冷却水を汚水と混ぜると、処理しなくてよい水まで処理することになり、設備が無駄に大きくなります。分離が基本です。
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教本では冷却水を、UF膜で微粒子を除去する程度で再利用できる用途として挙げています。汚れの少ない水は汚水と分けて扱うのが基本です。
食料品製造業からの排水の一般的な特徴として、最も適切なものはどれか。
- 有害物質が中心で、酸化還元処理が主体となる
- 生物分解が困難なため、生物処理は用いられない
- 重金属を多く含むため、凝集沈殿が主体となる
- 微生物が分解しやすい有機物が中心なので、活性汚泥法などの生物処理と相性がよい
- 排水量・水質は事業場によらず一定である
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正解 4微生物が分解しやすい有機物が中心なので、活性汚泥法などの生物処理と相性がよい
食品工場の排水に含まれる有機物は糖質や有機酸が中心で、微生物が分解しやすいものです。そのため生物処理と相性がよく、活性汚泥法が広く使われます。
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同じ食品でも、事業場の規模や製品によって水量・水質は大きく変わります。「排水の性状を調べてから方式を決める」という原則がここにも当てはまります。
工場における水使用の合理化を評価する指標として、最も適切なものはどれか。
- 製品単位量あたりの使用水量(原単位)
- 処理設備の設置台数
- 1日の総排水量のみ
- 工場の敷地面積あたりの従業員数
- 使用薬品の種類の数
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正解 1製品単位量あたりの使用水量(原単位)
総排水量だけを見ると、生産量が減っただけで改善したように見えてしまいます。製品1単位あたりで比べることで、実際の効率が分かります。
関連知識・ひっかけを読む
教本では設計に BOD-MLSS負荷(微生物1kgあたりの餌の量)や容積負荷(槽1m³あたりの餌の量)を用いるとしています。総量ではなく「単位あたり」で見るのが基本の考え方です。
排水量の測定方法として、一般に用いられないものはどれか。
- 水位計と水路断面からの算出
- せき(堰)による測定
- 超音波流量計による測定
- 電磁流量計による測定
- pH計による測定
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正解 5pH計による測定
pH計は水の酸性・アルカリ性の程度を測る計器で、流れる量は測れません。水量の測定には堰や流量計を用います。
関連知識・ひっかけを読む
条文は「当該排出水の汚濁負荷量を測定し、その結果を記録し、これを保存しなければならない」とし、負荷量=濃度×水量なので水量の測定が前提になります。
製紙工場の蒸解工程についての記述として、正しいものはどれか。
- 排水はまったく発生しない
- 水分だけを蒸発させる工程である
- リグニンを新たに合成する工程である
- 木材繊維同士を固めているリグニンが分解される
- 木材繊維そのものを分解して糖にする
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正解 4木材繊維同士を固めているリグニンが分解される
紙をつくるには木材から繊維(セルロース)を取り出す必要があります。蒸解工程では、繊維同士を接着しているリグニンを薬品で分解して繊維をほぐします。
関連知識・ひっかけを読む
蒸解に使う白液は水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムの混合溶液です。分解されたリグニンは黒液に移り、これが排水の高いBOD負荷の原因になります。
ある事業場のCOD負荷量が30kg/日、排水量が1,500m³/日であるとき、COD濃度として正しいものはどれか。
- 45mg/L
- 2mg/L
- 20mg/L
- 50mg/L
- 200mg/L
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正解 320mg/L
負荷量=濃度×水量なので、濃度=負荷量÷水量。30kg=30,000gを1,500m³で割ると20g/m³=20mg/Lです。
関連知識・ひっかけを読む
kgのままで割らないよう注意します。gに直してからm³で割ると、そのままmg/Lになります。
製油所のプロセス排水の処理で、生物処理の前に行うことが多い工程はどれか。
- 汚泥の脱水
- 急速ろ過による仕上げ
- 活性炭吸着による脱色
- 処理水の再利用
- 排水ストリッパーによる揮発性成分の除去
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正解 5排水ストリッパーによる揮発性成分の除去
製油所の排水には硫化物やアンモニアなどの揮発性成分が含まれ、そのまま生物処理に入れると微生物が阻害されます。先にストリッパーで追い出しておきます。
関連知識・ひっかけを読む
処理の順番は「前処理 → 主処理(生物)→ 後処理(急速ろ過など)」です。阻害物質を先に取り除くのは、生物処理を安定させるための基本です。
放流された汚濁物質が水域内で広がっていく主な過程として、最も適切な組み合わせはどれか。
- 蒸発と凝縮
- 反射と屈折
- 移流(流れによる運搬)と拡散(濃度差による広がり)
- 結晶化と溶融
- 燃焼と酸化
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正解 3移流(流れによる運搬)と拡散(濃度差による広がり)
水域では、水の流れそのものが物質を運ぶ移流と、濃い所から薄い所へ広がる拡散の2つが同時に働いて濃度分布が決まります。
関連知識・ひっかけを読む
資料は要因として「外海との海水交換、潮流による海水の移動・攪拌」を挙げています。流れによる運搬と、混ざり合いによる広がりが同時に働きます。
水域における物質収支の考え方として、最も適切なものはどれか。
- 降雨による流入は含めない
- 流入量と流出量は常に等しい
- 蓄積は起こらないものとして扱う
- 流入量=流出量+水域内での増減(蓄積・分解など)として整理する
- 水域内での分解は考慮しない
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正解 4流入量=流出量+水域内での増減(蓄積・分解など)として整理する
入ってきた量が出ていく量と釣り合わなければ、その差は水域内にたまるか、分解などで失われています。この釣り合いを整理するのが物質収支です。
関連知識・ひっかけを読む
資料は流入(陸域からの負荷・外海からの流入)と流出(外海への流出)、内部での生産・沈降・堆積・分解を並べて整理しており、入りと出の差が蓄積になる構造が読み取れます。
湖沼や内湾で夏季に生じる水温成層に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 成層すると底層に酸素が供給されやすくなる
- 表層が冷えて重くなり、上下がよく混ざる
- 成層は冬季にのみ生じる
- 成層は水質に影響しない
- 表層が温められて軽くなり上下の混合が妨げられ、底層が貧酸素になりやすい
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正解 5表層が温められて軽くなり上下の混合が妨げられ、底層が貧酸素になりやすい
夏は日射で表層だけが温まり軽くなるため、重い底層と混ざらなくなります。底層は大気から酸素をもらえないまま有機物の分解で酸素を使い続け、貧酸素になります。
関連知識・ひっかけを読む
資料は「夏期には、海面の水温上昇と河川からの淡水の流入により成層構造が発達し、海水が鉛直方向に混合しにくくなるため、底層のDOが低下しやすくなる」と明記しています。
底質(水底の泥)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 底質には有機物のみが堆積する
- 底質は水質と無関係である
- いったん堆積した物質が水中へ戻ることはない
- 底質の調査は行われていない
- 沈降した汚濁物質が堆積し、条件によっては水中へ再び溶け出す(内部負荷)
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正解 5沈降した汚濁物質が堆積し、条件によっては水中へ再び溶け出す(内部負荷)
沈んだ汚濁物質は底にたまりますが、底層が貧酸素になるとりんなどが溶け出して水中に戻ります。外から入る負荷(外部負荷)に対し、これを内部負荷と呼びます。
関連知識・ひっかけを読む
資料は水質汚濁に影響する要因として「沈降、堆積及び分解、底泥からの栄養塩類の溶出」を挙げ、「底質が貧酸素状態になることで栄養塩が溶出し易くなる」としています。
開放循環式の冷却水系において、ブロー水量を増やしたときに起こることとして正しいものはどれか。
- 濃縮倍数は変わらない
- 濃縮倍数が下がる
- 蒸発水量が増える
- 補給水量が減る
- 濃縮倍数が上がる
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正解 2濃縮倍数が下がる
濃縮倍数は、循環している水の中で塩類がどれだけ濃くなっているかを表します。ブロー(系外への抜き出し)を増やせば濃くなった水が出ていくので、濃縮倍数は下がります。
関連知識・ひっかけを読む
冷却水は蒸発によって水だけが抜けるため、塩類がどんどん濃くなります。放っておくとスケールや腐食の原因になるので、ブローで薄める必要があります。ただし補給水は増えます。
浅い沿岸域の流れをモデルで計算するときの考え方として、正しいものはどれか。
- 湾口部の境界には、潮の満ち引きによる水位の変動などを条件として与える
- 海水は、圧縮されて体積が変わる流体として扱うのが基本である
- 海面の境界条件には気象条件を与えず、水温だけを与える
- 海水の密度は、塩分と水温に関係なく一定とする
- 地球の自転の影響(コリオリの力)は考えない
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正解 1湾口部の境界には、潮の満ち引きによる水位の変動などを条件として与える
湾の外側の海とつながる湾口部では、潮の満ち引きによる水位の変化が湾内の流れを動かします。そのためモデルでは、湾口部の境界に潮位などの水位変化を与えます。
関連知識・ひっかけを読む
海面の境界には風・日射量・湿度・気温などの気象条件を与え、海水の密度は塩分と水温から計算し、重力加速度やコリオリのパラメータも考慮します。海水は「回転する粘性の非圧縮性流体」として扱うのが基本で、「圧縮性」とする文は公表問題で誤りとされています。
ある海域でPOC(粒子状有機炭素、mg/m³)とクロロフィルa(mg/m³)の間に POC=53×クロロフィルa の関係が得られた。クロロフィルaが10mg/m³のとき、植物プランクトンが次の式で酸化分解されるとして、全酸素要求量(mgO₂/L)に最も近いものはどれか。式:(CH₂O)ₐ(NH₃)ᵦH₃PO₄+(a+2b)O₂ → aCO₂+bNO₃⁻+HPO₄²⁻+(a+b)H₂O+(b+2)H⁺、a=106、b=16、原子量はC=12、O=16とする。
- 1.8
- 1.4
- 0.53
- 2.4
- 3.7
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正解 11.8
POCは53×10=530mgC/m³、つまり0.53mgC/Lです。炭素は0.53÷12≒0.0442mmol/Lです。式から、炭素a個に対して酸素は(a+2b)個必要なので、炭素1molあたり(106+32)÷106≒1.30molの酸素が要ります。0.0442×1.30≒0.0575mmol/L、これに32を掛けて約1.8mgO₂/Lです。
関連知識・ひっかけを読む
炭素の分解だけを数えると約1.4mgO₂/Lと小さく出ます。有機物中の窒素(NH₃)が硝酸まで酸化されるときにも酸素が使われる(窒素1個あたり酸素2個)ので、その分を足したものが全酸素要求量です。mg/m³からmg/Lへは1000で割る換算も忘れないようにします。
生態系モデルで植物プランクトンの増殖を表すときの考え方として、正しいものはどれか。
- 複数の栄養塩のうち、最も不足しているものの濃度で増殖が決まるとするリービッヒの最小律を使う
- 栄養塩の摂取は、ランバート-ベールの式で表す
- 光合成と光の強さの関係では、強すぎる光による阻害は考えない
- 比増殖速度は時間の次元をもち、単位は day で表す
- 増殖速度は1日に増える窒素の量で表し、炭素の量は使わない
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正解 1複数の栄養塩のうち、最も不足しているものの濃度で増殖が決まるとするリービッヒの最小律を使う
植物プランクトンは窒素・りんなど複数の栄養塩を必要としますが、どれか1つが足りなければ、ほかが十分でもそれ以上増えません。そこでモデルでは、最も制限の強い栄養塩の濃度を選んで増殖を計算するリービッヒの最小律を使います。
関連知識・ひっかけを読む
増殖速度は、1m³・1日あたりに増える炭素の量(mgC m⁻³day⁻¹)で表し、比増殖速度は時間の逆数の次元(day⁻¹)をもちます。光合成-光応答の式には強光阻害の影響も入れます。ランバート-ベールの式は光が水中で弱まる様子を表す式で、「栄養塩の摂取に使う」とする文は公表問題で誤りとされています。
この科目の解説を読む
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掲載問題は公式過去問の転載ではなく、同じ論点を問うオリジナル問題です。
内容には万全を期していますが誤りが含まれる可能性があります。受験にあたっては必ず公式資料をご確認ください。
問題データ最終更新:2026-08-14