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「水質有害物質特論」15問の攻略
【処理法と測定】

有害物質特論は15問。物質ごとに処理法が決まっているので、対応表を作ってしまえば安定して取れる科目です。

最終確認:2026年8月18日 根拠:水質汚濁防止法・排水基準を定める省令・産業廃水処理技術移転マニュアル ほか

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排水基準は2階建て

排水基準を定める省令は、2つの表でできています。

別表第一有害物質の種類ごとの許容限度(カドミウム、鉛、六価クロム、砒素、水銀、シアン、有機塩素化合物 ほか)
別表第二生活環境項目の許容限度(pH、BOD、COD、SS、n-ヘキサン ほか)

水質汚濁防止法 第3条第2項は、この2階建ての構造をそのまま書いています。

前項の排水基準は、有害物質による汚染状態にあつては、排出水に含まれる有害物質の量について、有害物質の種類ごとに定める許容限度とし、その他の汚染状態にあつては、…項目ごとに定める許容限度とする

有害物質は健康に関わるので全国一律で厳しく、生活環境項目は水域の使い方に応じて——という性格の違いを押さえると、両者を混ぜた選択肢に引っかかりません。

図解で確認:排水基準は2階建て:有害物質(健康項目)と生活環境項目

有害物質(健康項目)=施行令第2条の28物質(カドミウム・シアン・鉛・ひ素・水銀・トリクロロエチレン・1,4-ジオキサンなど)。排水量に関係なく全特定事業場に適用。生活環境項目=銅・亜鉛・フェノール類・大腸菌数・ノルマルヘキサン抽出物質・BOD・COD・SS・pHなど。日平均排水量50m³以上の事業場に適用。許容限度(mg/L):カドミウム0.03/総水銀0.005/鉛0.1/ひ素0.1/シアン1/PCB0.003。桁の入れ替えがひっかけ。アルキル水銀化合物=「検出されないこと」(総水銀0.005とは別枠。水俣病のメチル水銀)。
図解の要点:有害物質(健康項目)=施行令第2条の28物質(カドミウム・シアン・鉛・ひ素・水銀・トリクロロエチレン・1,4-ジオキサンなど)。排水量に関係なく全特定事業場に適用/生活環境項目=銅・亜鉛・フェノール類・大腸菌数・ノルマルヘキサン抽出物質・BOD・COD・SS・pHなど。日平均排水量50m³以上の事業場に適用/許容限度(mg/L):カドミウム0.03/総水銀0.005/鉛0.1/ひ素0.1/シアン1/PCB0.003。桁の入れ替えがひっかけ▶ この論点を含む「水質概論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:水質汚濁防止法施行令 第2条・第3条(図解追加:2026年9月10日)

重金属の処理は「沈殿させて分ける」が基本

処理法考え方特徴
水酸化物沈殿法アルカリを加えてpHを上げ、水酸化物として沈殿させる最も一般的。金属ごとに最適pHが違う点が要注意
硫化物沈殿法硫化物として沈殿させる水酸化物より溶解度が小さく低濃度まで除去できるが、酸性側では硫化水素の発生に注意
凝集沈殿凝集剤でフロックを作って沈める高分子凝集剤を加えてフロックを大きく育てると沈降が速くなる
イオン交換樹脂で溶けているイオンを捕まえる低濃度の仕上げ処理向き
活性炭吸着難生分解性の有機物・色度・臭気を吸着無機イオンの除去は苦手

凝集の仕組みも問われます。資料には「粒子と反対の電荷を持つ物質を加えれば電気的な中和現象が起り」「高分子凝集剤はこれらの作用と架橋吸着によりフロックの形成と安定化を促進する」と書かれています。荷電中和と架橋の2つが凝集の柱です。

図解で確認:重金属処理は「沈殿させて分ける」:水酸化物・硫化物・共沈・還元

水酸化物沈殿法=アルカリ剤(カセイソーダ・消石灰・ソーダ灰)でpHを上げて水酸化物として沈殿(カドミウムなど最も一般的)。金属ごとに溶解度が最小のpH域が違うのでpH管理が最重要。両性金属(鉛・亜鉛・アルミニウム)はpHを上げすぎると錯イオンとして再溶解。硫化物沈殿法=水酸化物より溶解度が小さく低濃度まで除去できる(水銀など)。酸性側では有毒な硫化水素が発生するので注意。水銀は低濃度域でキレート樹脂吸着も併用。共沈=単独で沈みにくいひ素は鉄塩を加え、水酸化鉄フロックに取り込ませて除去。六価クロム=酸性下で還元して三価にしてからアルカリで水酸化物沈殿。六価セレン=四価に還元してから鉄塩で共沈。
図解の要点:水酸化物沈殿法=アルカリ剤(カセイソーダ・消石灰・ソーダ灰)でpHを上げて水酸化物として沈殿(カドミウムなど最も一般的)。金属ごとに溶解度が最小のpH域が違うのでpH管理が最重要/両性金属(鉛・亜鉛・アルミニウム)はpHを上げすぎると錯イオンとして再溶解/硫化物沈殿法=水酸化物より溶解度が小さく低濃度まで除去できる(水銀など)。酸性側では有毒な硫化水素が発生するので注意。水銀は低濃度域でキレート樹脂吸着も併用▶ この論点を含む「水質有害物質特論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:重金属の凝集沈殿法(図解追加:2026年9月10日)
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特殊な処理が必要なもの

「濃度が高いなら薄めればいい」は認められない考え方です。排水基準は濃度で定められていますが、希釈で満たすのは規制の趣旨に反します。

図解で確認:沈殿で取れないものの処理:シアン・ふっ素・ほう素・揮発性有機物・アンモニア・キレート

シアン=アルカリ塩素法。アルカリ性で次亜塩素酸ナトリウムにより酸化分解(シアン酸→窒素と二酸化炭素)。酸性下では猛毒の塩化シアン・シアン化水素が出るのでpHを下げてはいけない。ふっ素=カルシウム塩(消石灰)でふっ化カルシウムとして沈殿。基準まで下がらないときはアルミニウム塩の凝集沈殿や吸着を併用。排水基準は海域以外8mg/L・海域15mg/L。ほう素=凝集沈殿(水酸化カルシウム+硫酸アルミニウム)で粗取り→ほう素選択性のN-メチルグルカミン形イオン交換樹脂で仕上げ。
図解の要点:シアン=アルカリ塩素法。アルカリ性で次亜塩素酸ナトリウムにより酸化分解(シアン酸→窒素と二酸化炭素)。酸性下では猛毒の塩化シアン・シアン化水素が出るのでpHを下げてはいけない/ふっ素=カルシウム塩(消石灰)でふっ化カルシウムとして沈殿。基準まで下がらないときはアルミニウム塩の凝集沈殿や吸着を併用。排水基準は海域以外8mg/L・海域15mg/L/ほう素=凝集沈殿(水酸化カルシウム+硫酸アルミニウム)で粗取り→ほう素選択性のN-メチルグルカミン形イオン交換樹脂で仕上げ▶ この論点を含む「汚水処理特論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」水質有害物質特論 問6(図解追加:2026年9月10日)

測定の考え方

測定は「代表性のある試料を、決められた方法で測る」に尽きます。

水質有害物質特論の練習問題を無料で公開しています。

図解で確認:分析法は「物質の種類」で決まる:金属=ICP・原子吸光、有機物=GC、イオン=IC

金属元素=原子吸光法・ICP発光分光分析法・ICP質量分析法(ICP-MSは極微量の多元素同時測定)。ガスクロマトグラフ法は金属には使えない。揮発性の有機化合物=ガスクロマトグラフ法(1,4-ジオキサンはGC-MS)。陰イオン(塩化物・硝酸イオンなど)の同時定量=イオンクロマトグラフ法。イオンクロマトグラフの分離カラム:アンモニウムイオン(陽イオン)=陽イオン交換体/亜硝酸・硝酸イオン(陰イオン)=陰イオン交換体。前処理:全金属量を測るには酸を加えて加熱分解(懸濁物に取り込まれた金属まで溶かす)。溶解性のみならろ過してから。
図解の要点:金属元素=原子吸光法・ICP発光分光分析法・ICP質量分析法(ICP-MSは極微量の多元素同時測定)。ガスクロマトグラフ法は金属には使えない/揮発性の有機化合物=ガスクロマトグラフ法(1,4-ジオキサンはGC-MS)。陰イオン(塩化物・硝酸イオンなど)の同時定量=イオンクロマトグラフ法/イオンクロマトグラフの分離カラム:アンモニウムイオン(陽イオン)=陽イオン交換体/亜硝酸・硝酸イオン(陰イオン)=陰イオン交換体▶ この論点を含む「水質有害物質特論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:金属の検定に用いる分析法(図解追加:2026年9月10日)
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出典
・水質汚濁防止法(e-Gov法令検索)
・排水基準を定める省令(e-Gov法令検索)
・産業廃水処理技術移転マニュアル(環境省請負事業・平成15年)
上記を2026年8月18日に確認して作成しています。制度は変更される場合があるため、 受験にあたっては必ず公式の最新情報をご確認ください。

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