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「大規模水質特論」10問の攻略
【総量規制と再利用】

大規模水質特論は10問・35分。水質1種だけの科目で、大きな工場を前提にした話が中心です。範囲が狭いので、仕上げやすい科目でもあります。

最終確認:2026年8月18日 根拠:水質汚濁防止法・水質汚濁防止法施行令・産業廃水処理技術移転マニュアル ほか

213問無料で解ける問題全問解説・根拠つき
5科目試験科目科目別に選んで解ける
6,041人年間受験者数令和7年度・公式実施結果
目次から選ぶ4の項目から読みたいところへ

総量規制はなぜ必要か

濃度の規制だけでは足りない場面があります。1つ1つの工場が基準を守っていても、たくさん集まれば水域全体の汚れは増えるからです。とくに水が入れ替わりにくい閉鎖性の水域で問題になります。

そこで、濃度ではなく汚濁負荷量の総量を規制する仕組みが設けられています。水質汚濁防止法施行令 第4条の2は、規制する項目をこう定めています。

法第四条の二第一項の政令で定める項目は、化学的酸素要求量及び窒素又は燐の含有量とし…
指定項目COD・窒素・燐
指定水域政令が地名で範囲を示す3つの海域(条文は「館山市洲埼から三浦市剱埼まで引いた線及び陸岸により囲まれた海域」のように区域で定めています)

項目にBODが入っていない点に注意してください。海域が対象なので、指標はCODです。窒素・燐が入っているのは富栄養化への対応です。

図解で確認:富栄養化:窒素・りん → 藻類が増える → 底が酸欠になる

富栄養化の原因物質=窒素とりん。植物プランクトンが異常増殖し、海域では赤潮、湖沼ではアオコ。藻類の死骸が沈んで分解されるとき酸素が消費され、底層が貧酸素になる(透明度は上がらない)。貧酸素の底層水が湧き上がり硫化物が酸化されて青白く見えるのが青潮。閉鎖性水域は外海と水が交換しにくく汚濁物質が蓄積しやすい→河川の環境基準達成率は高く、湖沼は低い。夏は表層が温められて軽くなり成層ができ、上下の混合が妨げられて底層が貧酸素になりやすい。底質(底の泥)は汚濁の蓄積場所で、貧酸素になるとりんなどが溶け出して内部負荷になる。
図解の要点:富栄養化の原因物質=窒素とりん。植物プランクトンが異常増殖し、海域では赤潮、湖沼ではアオコ/藻類の死骸が沈んで分解されるとき酸素が消費され、底層が貧酸素になる(透明度は上がらない)。貧酸素の底層水が湧き上がり硫化物が酸化されて青白く見えるのが青潮/閉鎖性水域は外海と水が交換しにくく汚濁物質が蓄積しやすい→河川の環境基準達成率は高く、湖沼は低い▶ この論点を含む「水質概論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:水質汚濁防止法施行令第3条第12号・第4条の2(図解追加:2026年9月10日)

汚濁負荷量の計算

この科目の計算はここに集約されます。

汚濁負荷量(kg/日)= 濃度(mg/L)× 排水量(m³/日)÷ 1,000

mg/L × m³ = g なので、1,000で割ると kg になります。単位の換算だけで、式そのものは1本です。

例COD 20mg/L の排水を 2,000m³/日 出している
負荷量20 × 2,000 ÷ 1,000 = 40kg/日

「濃度が同じでも水量が2倍なら負荷は2倍」——これが総量規制の考え方そのものです。濃度を下げるか、水量を減らすかのどちらでも負荷は減らせます。

図解で確認:総量規制:東京湾・伊勢湾・瀬戸内海で「COD・窒素・りん」を量で縛る

指定水域=東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の3水域(閉鎖性が高く汚濁が集中)。指定項目=COD・窒素・りん(BODではない)。導入理由=濃度規制だけでは薄めたり排水量を増やしたりして基準を満たせてしまい、水域への総量が減らない。濃度規制に上乗せして併用(廃止ではない)。総量削減基本方針=環境大臣が定め、総量削減計画=都府県知事が定める。対象=指定地域内にあり、かつ一定排水量以上の特定事業場。義務=汚濁負荷量(濃度×水量)を測定し記録・保存。濃度と水量の両方が必要。水量は堰・電磁/超音波流量計・水位から(pH計では測れない)。清浄な水を加えて薄めても、濃度は下がるが水量が増えるので負荷量は変わらない。
図解の要点:指定水域=東京湾・伊勢湾・瀬戸内海の3水域(閉鎖性が高く汚濁が集中)。指定項目=COD・窒素・りん(BODではない)/導入理由=濃度規制だけでは薄めたり排水量を増やしたりして基準を満たせてしまい、水域への総量が減らない。濃度規制に上乗せして併用(廃止ではない)/総量削減基本方針=環境大臣が定め、総量削減計画=都府県知事が定める▶ この論点を含む「水質概論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:水質汚濁防止法施行令第4条の2(図解追加:2026年9月10日)
▶ここまでを「大規模水質特論」5問で確かめる(無料・登録不要)この科目だけ5問・約3分。終わると弱いところが分かります

使う水を減らすという発想

大規模事業場では、処理して薄めるよりそもそも使う量・汚す量を減らすほうが効きます。

「とりあえず全部集めて一括処理」が常に有利、という選択肢は誤りです。分ける・混ぜないが原則です。

図解で確認:使う水を減らす:カスケード利用・冷却水の分離・原単位で評価

カスケード利用=水質要求の高い用途から低い用途へ順に使い回す。間に大がかりな設備を挟まず運転費も安い。前提=受け入れる工程がその水質・水温を許容できるか。汚れていない冷却水は他の排水と分離し、循環利用や別系統での排出を検討(処理不要の水まで処理すると設備が無駄に大きくなる)。水使用の合理化は製品単位量あたりの使用水量(原単位)で評価(総量だけだと生産減で改善に見える)。開放循環式冷却水でブロー水量を増やすと濃縮倍数は下がる(補給水は増える)。製品の歩留まり向上は汚濁負荷の絶対量を減らす。希釈や放流口の分散は濃度が下がるだけで総量は変わらない。設備能力不足への対応は発生源で減らすのが最優先。
図解の要点:カスケード利用=水質要求の高い用途から低い用途へ順に使い回す。間に大がかりな設備を挟まず運転費も安い。前提=受け入れる工程がその水質・水温を許容できるか/汚れていない冷却水は他の排水と分離し、循環利用や別系統での排出を検討(処理不要の水まで処理すると設備が無駄に大きくなる)/水使用の合理化は製品単位量あたりの使用水量(原単位)で評価(総量だけだと生産減で改善に見える)▶ この論点を含む「大規模水質特論」を5問解く(無料・登録不要)
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図解の参考:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大規模水質特論 問5(図解追加:2026年9月10日)

設備の計画で問われる視点

大規模水質特論の練習問題を無料で公開しています。

▶「大規模水質特論」を5問解く(無料・登録不要) 5科目・全213問から/1回5問・約3分
出典
・水質汚濁防止法(e-Gov法令検索)
・水質汚濁防止法施行令(e-Gov法令検索)
・産業廃水処理技術移転マニュアル(環境省請負事業・平成15年)
上記を2026年8月18日に確認して作成しています。制度は変更される場合があるため、 受験にあたっては必ず公式の最新情報をご確認ください。

編集:合格ドリル運営者|作成と検証の手順は運営者情報に、 誤りを見つけた場合の訂正は訂正履歴で公開しています。

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