「限定なし」と「クレーン限定」
【デリックを扱うかどうか】
同じクレーン・デリック運転士免許でも、取り扱える機械の種類を限定したものがあります。違いはデリックを運転できるかどうかです。
最終確認:2026年8月18日 根拠:同協会「クレーン・デリック運転士・同協会「クレーン・デリック運転士〔クレーン限定〕の紹介」・クレーン等安全規則 ほか
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運転できる機械が違う
| 免許の区分 | 運転できるもの |
|---|---|
| 限定なし | すべてのクレーンとデリック |
| クレーン限定 | クレーンのみ |
| 床上運転式クレーン限定 | 床上運転式クレーンのみ |
都道府県労働局長は、取り扱うことのできる機械の種類をクレーンに限定して免許を与えることができます(クレーン等安全規則第224条の4)。これが「クレーン限定」です。
| クレーンの例 | 天井クレーン、橋形クレーン、ジブクレーン |
|---|---|
| デリックの例 | ガイデリック、スチフレッグデリック、ジンポール |
クレーンは工場、倉庫、建設現場などで広く使われています。デリックが使われるのは建設現場等です。
学科試験の範囲が変わる(科目名と問題数は同じ)
学科の科目・出題数・配点は、限定なしもクレーン限定も同じです。
| 科目 | 出題数(配点) |
|---|---|
| クレーン及びデリックに関する知識 | 10問(30点) |
| 関係法令 | 10問(20点) |
| 原動機及び電気に関する知識 | 10問(30点) |
| クレーンの運転のために必要な力学に関する知識 | 10問(20点) |
違うのは中身です。協会は次のように書き分けています。
| 限定なし | 学科試験の範囲には、クレーン関係知識、デリック関係知識、クレーン関係法令及びデリック関係法令すべてが含まれる |
|---|---|
| クレーン限定 | 学科試験の範囲からデリック関係知識及びデリック関係法令は除かれる |
科目の数も問題数も試験時間(2時間30分)も同じで、デリックが範囲に入るかどうかだけが違います。覚える量は限定なしのほうが多くなります。
法律上、どちらが必要か
免許が要るかどうかは、動かす機械で決まります。
| 業務 | 必要な資格 | 条文 |
|---|---|---|
| つり上げ荷重5トン以上のクレーンの運転(跨こ線テルハを除く) | クレーン・デリック運転士免許 | クレーン則第22条/安衛令第20条第6号 |
| つり上げ荷重5トン以上のデリックの運転 | クレーン・デリック運転士免許 | クレーン則第108条/安衛令第20条第8号 |
ただしクレーンのうち床上操作式クレーン(床上で運転し、運転する人が荷の移動とともに移動する方式のもの)は、床上操作式クレーン運転技能講習を修了した人を就かせることができます(第22条ただし書)。
デリックを動かさないのであれば、クレーン限定で足ります。受験者数がクレーン限定17,550人・限定なし946人(令和7年度学科)と大きく開いているのは、この差によるものです。
あとから限定を外せる
クレーン限定で取ってから、必要になった時点で限定を外すことができます。〔クレーン限定〕の免許を持っている人が限定なしの試験を受ける場合、免除が入ります。
| 免除される学科 | 原動機及び電気に関する知識/力学に関する知識 |
|---|---|
| 免除される実技 | 全部 |
| 受ける科目 | クレーン及びデリックに関する知識/関係法令 の2科目 |
| 試験時間 | 2科目免除者は13:30〜14:45の1時間15分 |
協会には「クレーン・デリック運転士(クレーン限定解除)」という試験区分が用意されています。受験申請書の「A試験の種類」欄に区分名を書いて申し込みます。
先にクレーン限定を取っても、あとで無駄になりません。まずクレーン限定、必要が出たら限定解除、という順番が取れます。
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