集じん装置の選び方
【ばいじん・粉じん特論】
ばいじん・粉じん特論は15問と、大気1種のなかで最も配点の大きい科目のひとつです。装置ごとの特徴を押さえるのが軸になります。
最終確認:2026年8月18日 根拠:国家試験の問題と正解 ほか
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装置の比較
集じん装置の圧力損失と残存率
圧力損失が大きいほど送風機の動力が必要です。集じん率の小さな差も、出口に残る割合で比べると違いが分かります。
図を拡大する +| 装置 | 原理 | 圧力損失 | 細かい粒子 |
|---|---|---|---|
| 重力沈降室 | 自然に沈むのを待つ | 小 | 取れない |
| サイクロン | 旋回させて遠心力で壁へ | 中 | 苦手 |
| 電気集じん装置 | 荷電して電極に集める | 小 | 得意 |
| バグフィルター | ろ布でこし取る | 中〜大 | 得意 |
| ベンチュリスクラバー | 高速ガスに液を噴霧 | 最大 | 得意 |
実用範囲で圧力損失が最も大きいのはベンチュリスクラバーです。圧力損失が大きい=送風機の動力が大きい=運転費が高い、という関係になります。
電気集じん装置:2つの荷電
| 電界荷電 | 拡散荷電 | |
|---|---|---|
| 仕組み | 電気力線に沿ったイオンが付着 | イオンの熱運動で偶然衝突 |
| 帯電量と粒子径 | 粒子径の2乗に比例 | 粒子径に比例 |
| 主に効く粒子 | 大きい粒子 | 細かい粒子 |
電界荷電による帯電量は電界強度にも比例します。指数(2乗か1乗か)を入れ替えた選択肢が定番です。
ダストの見掛け電気抵抗率が異常に高いと、集じん極に積もった層から電荷が抜けず、層内で放電が起こります(逆電離)。一段式ではこれを避けることが困難とされています。
バグフィルター:捕らえているのはダスト層
運転を始めるとろ布の表面にダストの層ができ、その層が細かいフィルターの役割を果たします。ろ布はそれを支える土台です。
だから払い落としを強くしすぎて一次付着層まで取ると、かえって集じん率が下がります。「落としすぎない」加減が運転管理の要点です。
湿ったガス・湿ったダストを扱うと結露で目詰まりします。ダクトやバグフィルターの保温施工、ホッパー部の加温ヒーターなどで、露点より高い温度を保ちます。
集じん率は「残った率」で見る
集じん率は(入口−出口)÷入口 で求めます。ここで大事なのは残存率で比べることです。
| 集じん率 | 出口に残る割合 |
|---|---|
| 99% | 1% |
| 99.9% | 0.1%(10分の1) |
0.9ポイントの差は小さく見えますが、実際の排出量は1桁変わります。高い集じん率の領域では、この見方が効きます。
実務では装置を直列に組み合わせます。前段のサイクロンや重力沈降室で粗い粒子を落とし、後段の高性能な装置の負担を減らすのが基本です。
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