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公害防止管理者 大気関係第1種 大気有害物質特論の練習問題26問

公害防止管理者 大気関係第1種の試験科目「大気有害物質特論」の問題を26問掲載しています。 本番の出題数は10問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち26問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。

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図解

ガス吸収装置は「気体と液をどう触れさせるか」で分かれる

塩化水素やふっ化水素のように水に溶けやすいガスは、水や薬液に接触させて溶かし込む(ガス吸収)。電気集じん・サイクロン・バグフィルター・重力沈降は粒子を取る装置で、気体状の物質は取れない。段塔:塔の中に棚段を何段も設け、その上で液とガスを接触させる。ぬれ壁塔:垂直な円管の内壁に液を膜状に流し、中心を上がるガスと接触させる(構造が単純で圧力損失が小さいが接触面積は限られる)。ベンチュリスクラバー:管を細くした部分でガスを高速にし、液を噴霧する(圧力損失が大きい)。サイクロンスクラバー:円筒状の塔内を旋回上昇するガスに、塔中心から半径方向に液滴を噴霧する。
ここを押さえる

段塔=棚段の上で気液を接触させる

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掲載問題(全26問)

選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。

問1有害物質一次情報で確認済み

カドミウム及びその化合物についての記述として、誤っているものはどれか。

  1. カドミウムは白色で光沢のある金属である
  2. カドミウムは亜鉛や銅よりも沸点が高い
  3. 塩化物や酸化物には毒性の強いものがある
  4. 亜鉛の製錬に伴って発生することがある
  5. 硫化物は黄色の顔料に使われてきた
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正解 2カドミウムは亜鉛や銅よりも沸点が高い

なぜ?

カドミウムは亜鉛や銅より沸点が**低い**金属です。だから製錬の高温下で蒸気になりやすく、排ガス中に出てきます。

カドミウムは亜鉛・銅より沸点が低い
関連知識・ひっかけを読む

沸点が低いことが、そのまま「排ガスに出やすい」という管理上の問題につながります。物性と対策が結びついている論点です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問1(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問2ガス吸収一次情報で確認済み

ガス吸収装置とその方式の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  1. ぬれ壁塔 ― 塔内に棚段を設けて接触させる方式
  2. 段塔 ― 縦の管の内壁に液を薄く流して触れさせる方式
  3. ベンチュリスクラバー ― 塔内を旋回上昇するガスに接触させる方式
  4. 段塔 ― 塔の中に棚を何段も置き、その上で気体と液を触れさせる方式
  5. サイクロンスクラバー ― スロート部で液を噴霧する方式
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正解 4段塔 ― 塔の中に棚を何段も置き、その上で気体と液を触れさせる方式

なぜ?

段塔は塔の中に棚段(トレイ)を何段も設け、その上で液とガスを接触させます。名前のとおりです。

段塔=棚段の上で気液を接触させる
関連知識・ひっかけを読む

ぬれ壁塔は垂直円管の内壁に液を膜状に流す方式、ベンチュリスクラバーは細くなったスロート部で液を噴霧する方式、サイクロンスクラバーは旋回上昇するガスに噴霧する方式です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問3ガス吸収一次情報で確認済み

ベンチュリスクラバーの方式として、正しいものはどれか。

  1. 充塡物の表面で接触させる方式
  2. 垂直円管の内壁に液を膜状に流す方式
  3. 塔内の棚段の上でガスと液を接触させる方式
  4. 電気の力で粒子を集める方式
  5. 管を細くした部分でガスを速くし、そこへ液を吹き込む方式
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正解 5管を細くした部分でガスを速くし、そこへ液を吹き込む方式

なぜ?

管を細くするとガスの流速が上がります。そこへ液を噴霧すると液が細かく砕け、ガスとよく接触します。

ベンチュリ=細くした部分で液を噴霧
関連知識・ひっかけを読む

流速を上げるぶん圧力損失が大きくなります。集じん装置としても圧力損失が最も大きい部類に入ります。効率と動力はトレードオフです。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問4ガス吸着一次情報で確認済み

吸着等温線の説明として、正しいものはどれか。

  1. 圧力と温度の関係を表すもの
  2. 吸着剤の寿命を表すもの
  3. 温度と吸着量の関係を表すもの
  4. 時間と吸着量の関係を表すもの
  5. 一定温度における気相のガス濃度と、それに平衡な吸着量との関係を表すもの
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正解 5一定温度における気相のガス濃度と、それに平衡な吸着量との関係を表すもの

なぜ?

温度を一定に保ったうえで、気相の濃度をいろいろ変えたときに、どれだけ吸着されるかを示した線です。だから「等温」線と呼びます。

吸着等温線=一定温度でのガス濃度と吸着量の関係
関連知識・ひっかけを読む

ラングミュアーの式は、吸着層が単分子層でできていると仮定して導かれた式です。破過曲線は充塡層出口の濃度が時間とともにどう変わるかを示します。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問4(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問5ガス吸着一次情報で確認済み

破過曲線の説明として、正しいものはどれか。

  1. 吸着剤の価格と性能の関係を表す曲線
  2. 温度と圧力の関係を表す曲線
  3. 一定温度での濃度と吸着量の関係を表す曲線
  4. 粒子径の分布を表す曲線
  5. 充塡層出口の流体中の被吸着物質濃度の時間変化を表す曲線
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正解 5充塡層出口の流体中の被吸着物質濃度の時間変化を表す曲線

なぜ?

吸着塔を使い続けると、やがて吸着剤が飽和して出口から被吸着物質が漏れ始めます。その出口濃度の時間変化を描いたのが破過曲線です。

破過曲線=出口濃度の時間変化
関連知識・ひっかけを読む

出口濃度が許容値を超えた時点を破過点といい、吸着剤の交換や再生の目安になります。運転管理に直結する概念です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問4(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問6ガス吸着一次情報で確認済み

脱着の説明として、正しいものはどれか。

  1. 気相の物質が吸着剤に付くこと
  2. 吸着剤が化学変化すること
  3. 被吸着物質が吸着剤から離れて気相に出てくること
  4. 吸着塔が詰まること
  5. 吸着剤が粉になること
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正解 3被吸着物質が吸着剤から離れて気相に出てくること

なぜ?

吸着の逆の現象です。加熱したり圧力を下げたりして、吸着していた物質を追い出します。

脱着=吸着剤から離れて気相へ戻ること
関連知識・ひっかけを読む

脱着によって吸着剤を再生し、繰り返し使えます。活性炭の再生も同じ考え方です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問4(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問7ふっ素化合物一次情報で確認済み

ふっ化水素の水溶液についての記述として、正しいものはどれか。

  1. 水に溶けない
  2. 弱い酸性を示すが、強い腐食性をもつ
  3. アルカリ性を示す
  4. 強い酸性を示し、腐食性はない
  5. 中性で無害である
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正解 2弱い酸性を示すが、強い腐食性をもつ

なぜ?

ふっ化水素酸は酸としては弱いのですが、ガラスや金属を侵す強い腐食性があります。「酸として弱い=安全」ではありません。

弱酸だが腐食性は強い
関連知識・ひっかけを読む

ガラスを侵す性質があるため、ガラス製の容器では扱えません。酸の強さと危険性が一致しない例として問われます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問5(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問8有害物質一次情報で確認済み

製品と、その製造過程で発生しうる有害物質の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  1. リサージ ― 塩素
  2. ガラス繊維 ― ふっ化けい素
  3. クロロホルム ― ふっ化水素
  4. 過りん酸石灰 ― 鉛
  5. ガラス繊維 ― 塩化水素
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正解 2ガラス繊維 ― ふっ化けい素

なぜ?

ガラス繊維の製造ではふっ素化合物を含む原料を使うため、ふっ化けい素が発生することがあります。

ガラス繊維=ふっ化けい素
関連知識・ひっかけを読む

過りん酸石灰はヘキサフルオロけい酸、クロロホルムは塩化水素、リサージ(酸化鉛)は鉛です。業種と物質の組み合わせで問われます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問2(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問9有害物質一次情報で確認済み

大気汚染防止法の「有害物質」としてばい煙に含まれるものはどれか。

  1. カドミウム・塩素・弗化水素・鉛など
  2. 酸素
  3. 窒素
  4. 二酸化炭素
  5. 水蒸気
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正解 1カドミウム・塩素・弗化水素・鉛など

なぜ?

条文は、物の燃焼・合成・分解などに伴い発生する物質のうち、カドミウム・塩素・弗化水素・鉛その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある物質を、ばい煙の第3の区分としています。

有害物質=カドミウム・塩素・弗化水素・鉛など
関連知識・ひっかけを読む

二酸化炭素は温室効果ガスですが、大気汚染防止法の「ばい煙」には含まれていません。法律ごとに扱う物質が違います。

出典:大気汚染防止法 第2条(e-Gov法令検索で条文確認)
問10処理技術一次情報で確認済み

有害物質を含む排ガスの処理で、水に溶けやすいガスに最も適した方法はどれか。

  1. 重力沈降
  2. バグフィルター
  3. ガス吸収(水や薬液に溶かして取り除く)
  4. サイクロン
  5. 電気集じん
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正解 3ガス吸収(水や薬液に溶かして取り除く)

なぜ?

塩化水素やふっ化水素のように水に溶けやすいガスは、水や薬液に接触させて溶かし込むのが基本です。

水に溶けるガスは吸収で取る
関連知識・ひっかけを読む

電気集じん・サイクロン・バグフィルター・重力沈降はいずれも粒子(ダスト)を取る装置で、気体状の物質は取れません。粒子か気体かで装置がまったく変わります。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問11有害物質一次情報で確認済み

カドミウムについて、正しいものはどれか。

  1. 毒性はほとんどない
  2. 水に溶けない気体である
  3. 常温で液体である
  4. 亜鉛や銅よりも沸点が高い
  5. 亜鉛や銅よりも沸点が低い
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正解 5亜鉛や銅よりも沸点が低い

なぜ?

カドミウムは亜鉛や銅より低い温度で蒸気になります。だから製錬などの高温の工程で気体として排ガスに出やすくなります。

カドミウムは亜鉛・銅より沸点が低い
関連知識・ひっかけを読む

硫化カドミウムは黄色の顔料として使われてきました。塩化カドミウムや酸化カドミウムは毒性が強い化合物です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問1(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問12ガス吸収一次情報で確認済み

ぬれ壁塔の方式として、正しいものはどれか。

  1. 棚段の上で接触させる方式
  2. スロート部で液を噴霧する方式
  3. 旋回上昇するガスに噴霧する方式
  4. 縦の管の内側の壁に液を薄く流し、その内側を上がるガスと触れさせる方式
  5. 充塡物の間を通す方式
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正解 4縦の管の内側の壁に液を薄く流し、その内側を上がるガスと触れさせる方式

なぜ?

管の内側の壁に液を薄く流し、その内側をガスが上がっていく構造です。壁が濡れているので「ぬれ壁塔」です。

ぬれ壁塔=管の内壁に液膜を作る
関連知識・ひっかけを読む

構造が単純で圧力損失が小さい反面、気液の接触面積は限られます。処理量が多い場合は充塡塔や段塔が使われます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問13ガス吸収一次情報で確認済み

サイクロンスクラバーの方式として、正しいものはどれか。

  1. 内壁に液膜を作る方式
  2. ろ布で捕集する方式
  3. 円筒状の塔内を旋回上昇するガスに、塔中心から半径方向に液滴を噴霧して接触させる方式
  4. 棚段の上で接触させる方式
  5. 電気の力で粒子を集める方式
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正解 3円筒状の塔内を旋回上昇するガスに、塔中心から半径方向に液滴を噴霧して接触させる方式

なぜ?

ガスを旋回させながら上昇させ、中心の垂直管から外向きに液を噴霧します。旋回の遠心力も働くため、粒子の除去にも効きます。

サイクロンスクラバー=旋回ガス+中心から噴霧
関連知識・ひっかけを読む

「サイクロン」の名のとおり旋回流を使いますが、乾式のサイクロンと違って液を使うのが特徴です。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問14測定一次情報で確認済み

有害物質の測定において、まず確認すべきこととして最も適切なものはどれか。

  1. 定められた方法で測定しているか
  2. 測定日の天気
  3. 測定者の人数
  4. 測定にかかる費用
  5. 測定機器の色
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正解 1定められた方法で測定しているか

なぜ?

排出基準は「定められた方法で測ったときの値」で判断されます。方法が違えば値も変わるため、まず方法が正しいかを確認します。

基準は「定められた方法で測った値」で判断
関連知識・ひっかけを読む

水質でも同じで、排水基準は環境大臣が定める方法により検定した検出値によるとされています。測定方法が決まっているのは大気も水質も共通です。

出典:大気汚染防止法第16条(ばい煙量等の測定)(e-Gov法令検索で条文確認)
問15有害物質一次情報で確認済み

水銀に関する規制について、正しいものはどれか。

  1. 水銀は自動車排出ガスとしてのみ規制される
  2. 水銀は大気汚染防止法の対象外である
  3. 水銀は粉じんとしてのみ規制される
  4. 大気汚染防止法に水銀排出施設に関する規定が設けられている
  5. 水銀に関する規制はない
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正解 4大気汚染防止法に水銀排出施設に関する規定が設けられている

なぜ?

水俣条約を受けて、大気汚染防止法に水銀排出施設に関する規定が置かれています。石炭火力発電所やセメント製造施設などが対象です。

水銀排出施設は大気汚染防止法の対象
関連知識・ひっかけを読む

ばい煙・粉じん・VOC・自動車排出ガスに加えて、水銀も規制の区分の一つです。施設の区分を問う問題で選択肢に出ます。

出典:大気汚染防止法 第2条第14項・第18条の28ほか(水銀等の排出の規制等)(e-Gov法令検索で条文確認)
問16ガス吸収一次情報で確認済み

ガス吸収装置と、その気液の接触のさせ方の組合せとして、正しいものはどれか。

  1. 段塔 ── 管を細くしてガスを高速にし、そこへ液を噴霧する
  2. ぬれ壁塔 ── 垂直な円管の内壁に液を膜状に流し、中心を上がるガスと接触させる
  3. ベンチュリスクラバー ── 旋回上昇するガスに半径方向から噴霧する
  4. ぬれ壁塔 ── 塔の底からガスを液の中へ吹き込む
  5. サイクロンスクラバー ── 棚段の上で気液を接触させる
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正解 2ぬれ壁塔 ── 垂直な円管の内壁に液を膜状に流し、中心を上がるガスと接触させる

なぜ?

ぬれ壁塔は、縦の管の内側に液を膜のように流し、その内側を上がるガスと触れさせる装置です。名前の「ぬれ壁」がそのまま構造を表しています。

ぬれ壁塔=管の内壁を流れる液膜とガスを接触させる
関連知識・ひっかけを読む

段塔は棚段の上、ベンチュリは細くした部分での噴霧、サイクロンスクラバーは旋回するガスへの半径方向の噴霧です。名前と構造を対にして覚えます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問3(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問17排出基準一次情報で確認済み

有害物質の排出基準で、カドミウム及びその化合物の許容限度(排出ガス1立方メートルにつき)として、正しいものはどれか。

  1. 100ミリグラム
  2. 1.0ミリグラム
  3. 0.1ミリグラム
  4. 10ミリグラム
  5. 30ミリグラム
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正解 21.0ミリグラム

なぜ?

施行規則の別表第三で、カドミウム及びその化合物は排出ガス1立方メートルにつき1.0ミリグラムと定められています。ガラス製造用の焼成炉など、対象となる施設の種類を限って適用されます。

カドミウム=1.0mg/塩素=30mg/塩化水素=80mg(焼却炉700mg)
関連知識・ひっかけを読む

物質ごとに桁が違うので、数字を入れ替えた選択肢が定番の引っかけです。

出典:大気汚染防止法施行規則 別表第三(e-Gov法令検索で条文確認)
問18排出基準一次情報で確認済み

塩化水素の排出基準についての記述として、正しいものはどれか。

  1. 排出口の高さに応じた計算式で量を算出する
  2. 廃棄物焼却炉では700ミリグラム、それ以外の対象施設では80ミリグラムと、施設によって異なる
  3. 塩素と同じ30ミリグラムである
  4. 廃棄物焼却炉では80ミリグラム、それ以外の対象施設では700ミリグラムである
  5. どの対象施設でも一律に700ミリグラムである
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正解 2廃棄物焼却炉では700ミリグラム、それ以外の対象施設では80ミリグラムと、施設によって異なる

なぜ?

別表第三で、塩化水素は廃棄物焼却炉が700ミリグラム、その他の対象施設が80ミリグラムと、施設の種類ごとに定められています。

塩化水素=焼却炉700/その他80(塩素は30)
関連知識・ひっかけを読む

「排出口の高さに応じた計算式」はいおう酸化物(K値規制)の方式です。有害物質は施設種類ごとの濃度基準なので、規制方式の混同を突く選択肢に注意します。

出典:大気汚染防止法施行規則 別表第三(e-Gov法令検索で条文確認)
問19特定物質一次情報で確認済み

大気汚染防止法の「特定物質」(事故時の措置の対象として政令で定める物質)に該当しないものはどれか。

  1. ホスゲン
  2. アンモニア
  3. 一酸化炭素
  4. カドミウム及びその化合物
  5. 硫化水素
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正解 4カドミウム及びその化合物

なぜ?

特定物質は施行令第10条で28種類が定められ、アンモニア・一酸化炭素・硫化水素・ホスゲンなどが並びます。カドミウム及びその化合物は「有害物質」(施行令第1条)であり、特定物質の表には含まれていません。

特定物質=28種類(事故時の措置)/有害物質5種とは別物
関連知識・ひっかけを読む

有害物質(カドミウム・塩素及び塩化水素・弗素系・鉛・窒素酸化物の5種)との出し入れが定番の引っかけです。

出典:大気汚染防止法施行令 第10条・第1条(e-Gov法令検索で条文確認)
問20事故時の措置一次情報で確認済み

ばい煙発生施設又は特定施設で事故が発生し、ばい煙又は特定物質が大気中に多量に排出されたときの措置として、誤っているものはどれか。

  1. 設置者は、事故を速やかに復旧するように努めなければならない
  2. 設置者は、事故の状況を、復旧が完了した後に都道府県知事へ報告すればよい
  3. 都道府県知事は、事故の拡大又は再発の防止のため必要な措置を命ずることができる
  4. 設置者は、直ちに応急の措置を講じなければならない
  5. 特定施設とは、特定物質を発生する施設(ばい煙発生施設を除く)をいう
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正解 2設置者は、事故の状況を、復旧が完了した後に都道府県知事へ報告すればよい

なぜ?

事故の状況は「直ちに」都道府県知事に通報しなければなりません。復旧後の報告では足りず、応急措置と並ぶ即時の義務です。

事故時=応急措置+復旧努力+「直ちに」知事へ通報
関連知識・ひっかけを読む

「速やかに」(復旧)と「直ちに」(応急措置・通報)の使い分けを入れ替えた選択肢が定番です。

出典:大気汚染防止法 第17条(e-Gov法令検索で条文確認)
問21排出基準一次情報で確認済み

有害物質(窒素酸化物を除く)の排出基準の定め方として、正しいものはどれか。

  1. 都道府県が条例で排出基準より厳しい基準を定めることはできない
  2. 有害物質の種類ごとに、対象となる施設の種類に応じて許容限度が定められている
  3. 許容限度の数値は法律の本文に直接規定されている
  4. すべてのばい煙発生施設に一律の濃度基準が適用される
  5. 地域の区分ごとに、排出口の高さに応じた量として算出する
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正解 2有害物質の種類ごとに、対象となる施設の種類に応じて許容限度が定められている

なぜ?

有害物質の排出基準は環境省令(施行規則別表第三)で、物質の種類と施設の種類ごとに許容限度として定められています。また都道府県は、条例でより厳しい「上乗せ基準」を定めることができます(法第4条)。

有害物質=物質×施設ごとの濃度基準/条例の上乗せ可
関連知識・ひっかけを読む

「排出口の高さに応じて算出」はいおう酸化物(K値規制)の方式です。

出典:大気汚染防止法 第3条・第4条、同施行規則 別表第三(e-Gov法令検索で条文確認)
問22特定物質一次情報で確認済み

次の特定物質のうち、常温で気体であるが、においがなく(刺激臭をもたず)漏れても気づきにくいものはどれか。

  1. 一酸化炭素
  2. アンモニア
  3. ホルムアルデヒド
  4. 二酸化硫黄
  5. 塩素
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正解 1一酸化炭素

なぜ?

一酸化炭素は無色・無臭の気体なので、漏れてもにおいで気づけません。アンモニア・ホルムアルデヒド・二酸化硫黄・塩素は、いずれも常温で気体で、鼻をつく刺激臭があります。

一酸化炭素=常温で気体・無色無臭
関連知識・ひっかけを読む

においで気づけない一酸化炭素は、検知器による監視が特に大切です。刺激臭のあるガスは、低い濃度でもにおいで漏えいに気づける反面、目や呼吸器を強く刺激します。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問6(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問23特定物質一次情報で確認済み

特定物質やその水溶液が漏れたとき、炭酸ナトリウムで中和して処置することができないものはどれか。

  1. フェノール
  2. ふっ化水素
  3. 塩化水素
  4. 硫酸
  5. クロルスルホン酸
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正解 1フェノール

なぜ?

炭酸ナトリウムは弱いアルカリで、ふっ化水素・塩化水素・硫酸・クロルスルホン酸のような酸と反応して中和できます。フェノールは酸としての性質がとても弱く、弱いアルカリの炭酸ナトリウムでは中和による処置ができません。

炭酸ナトリウムで中和できない=フェノール
関連知識・ひっかけを読む

クロルスルホン酸は水と激しく反応して硫酸と塩化水素を生じるので、結局は酸として中和の対象になります。「酸性の物質なら何でも炭酸ナトリウムで中和できる」と覚えると、フェノールで間違えます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問7(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問24分析法一次情報で確認済み

排ガス中のふっ素化合物をJIS K 0105で分析するとき、ガス状の無機ふっ素化合物を捕集する吸収液として、正しいものはどれか。

  1. 0.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液
  2. 0.1 mol/L 硫酸
  3. 0.1 mol/L 塩酸
  4. 過酸化水素水
  5. ほう酸溶液
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正解 10.1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液

なぜ?

ふっ化水素などのふっ素化合物は酸性のガスなので、アルカリ性の水酸化ナトリウム溶液に通すとよく吸収され、ふっ化物イオンとして液に残ります。これを分析してふっ素化合物の量を求めます。

ふっ素化合物の吸収液=0.1 mol/L NaOH
関連知識・ひっかけを読む

定量は、ふっ化物イオンの量(濃度)と測定値の関係を表す検量線を使います。アルミニウム(Ⅲ)はふっ化物イオンと強く結びついて測定を妨げるので、影響がある場合は水蒸気蒸留でふっ化物イオンを分離します。「標準液をふっ化水素酸で調製する」という文は公表問題で誤りとされました。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問8(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問25分析法一次情報で確認済み

JISによる排ガス中の塩素の分析方法を、定量範囲の下限値が小さい(より低い濃度まで測れる)ものから順に並べたとき、正しいものはどれか。

  1. ABTS吸光光度法 → PCP吸光光度法 → イオンクロマトグラフ法
  2. PCP吸光光度法 → ABTS吸光光度法 → イオンクロマトグラフ法
  3. イオンクロマトグラフ法 → PCP吸光光度法 → ABTS吸光光度法
  4. ABTS吸光光度法 → イオンクロマトグラフ法 → PCP吸光光度法
  5. PCP吸光光度法 → イオンクロマトグラフ法 → ABTS吸光光度法
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正解 1ABTS吸光光度法 → PCP吸光光度法 → イオンクロマトグラフ法

なぜ?

ABTS吸光光度法は、塩素と反応して強く発色する試薬(ABTS)を使うため、ごく低い濃度まで測れます。次に下限値が小さいのがPCP吸光光度法(4-ピリジンカルボン酸とピラゾロンの試薬を使う方法)で、イオンクロマトグラフ法は3つの中で下限値が最も大きくなります。

塩素の定量下限:ABTS<PCP<IC
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ABTSは2,2'-アジノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)の略、PCPは4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロンの略です。略語と正式名称の対応もあわせて押さえておきましょう。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問9(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)
問26分析法一次情報で確認済み

JISによる排ガス中のカドミウムのICP質量分析法で、試料溶液に内標準物質を加えて定量するときの考え方として、正しいものはどれか。

  1. カドミウムと内標準物質のイオンカウントをそれぞれ測り、その比から定量する
  2. 内標準物質のイオンカウントだけを測り、そこからカドミウムの量を推定する
  3. カドミウムと内標準物質のイオンカウントの差から定量する
  4. 内標準物質で溶液の色を付け、吸光度からカドミウムを定量する
  5. 内標準物質を加えると、検量線を作らずに絶対量が直接わかる
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正解 1カドミウムと内標準物質のイオンカウントをそれぞれ測り、その比から定量する

なぜ?

ICP質量分析法では、試料の性質(塩類の多さなど)や装置の感度のゆらぎで、同じ濃度でもカウントが上下します。一定量加えた内標準物質も同じようにゆらぐので、カドミウムと内標準物質のカウントの比をとれば、ゆらぎが打ち消し合って正確に定量できます。

内標準法=目的元素と内標準のカウント比で定量
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試料溶液は試料導入部から誘導結合プラズマ中に噴霧され、イオン化した元素を質量分析計で分けて数えます。比の値と濃度の関係は、内標準物質を同じように加えた標準液で作った検量線から求めます。

出典:産業環境管理協会「令和7年度 国家試験の問題と正解」大気有害物質特論 問10(https://www.jemai.or.jp/polconman/examination/past.html で公開・正解と照合)

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掲載問題は公式過去問の転載ではなく、同じ論点を問うオリジナル問題です。 内容には万全を期していますが誤りが含まれる可能性があります。受験にあたっては必ず公式資料をご確認ください。
問題データ最終更新:2026-08-14