特別ボイラー溶接士 溶接施行方法の練習問題12問
特別ボイラー溶接士の試験科目「溶接施行方法」の問題を12問掲載しています。 本番の出題数は10問です。すべての問題に「なぜそうなるか」「ここだけ覚える」の解説と、根拠となる出典を付けています。 このうち12問は、法令の条文や公的な技術資料にあたって内容を確認済みです。
▶この科目だけ5問解く(無料・登録不要) 「溶接施行方法」から5問・約3分。終わると弱いところが分かりますアークの性質:約6000℃、交流は明滅、直流は磁気吹き、極性で発熱が変わる
非消耗電極式の直流溶接は棒マイナスを用いる
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選択肢を考えたあと、「答えと解説を見る」を開いて確認できます。
溶接用ジグの使用目的として、適切なものはどれか。
- 溶接電流の変動を抑える
- 溶接棒の乾燥状態を保つ
- ブローホールの発生をなくす
- 製品の寸法精度を向上させる
- トウクラックを防止する
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正解 4製品の寸法精度を向上させる
部材を正しい位置に固定して組み立てるための道具なので、寸法の精度が上がります。
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溶接のひずみ防止や作業工数の節減にも役立ち、同一製品を多数作る場合に向いています。
直流電源を用いるティグ溶接やプラズマアーク溶接のような非消耗電極式の溶接法で、一般に用いられる極性はどれか。
- 一定時間ごとに極性を切り替える
- 棒プラス(電極をプラス側にする)
- 棒マイナス(電極をマイナス側にする)
- 電極は電源につながない
- どちらの極性でも差はない
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正解 3棒マイナス(電極をマイナス側にする)
発熱の大きい陽極側を母材にすることで、タングステン電極の消耗を抑えられます。
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直流アークの熱は、一般に陽極側が60〜70%程度、陰極側が25〜30%程度の配分になるとされています。
交流アークの性質として、適切なものはどれか。
- 周波数の半分の回数だけアークが明滅する
- 磁気吹きが直流より起こりやすい
- 電流が周波数の2倍の回数で零になるため、アークが明滅して維持が難しい
- 電流が常に一定で、アークは直流より安定している
- 陽極点と陰極点がそれぞれの電極に固定されている
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正解 3電流が周波数の2倍の回数で零になるため、アークが明滅して維持が難しい
交流は1サイクルの間に電流の向きが2回入れ替わり、そのたびに電流が零になってアークが消えかけます。
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このため無負荷電圧を高くしたり、高周波電流を併用したりしてアークの安定を図ります。磁気吹きは、むしろ直流で起こりやすい現象です。
イナートガスアーク溶接の「クリーニング作用」の説明として、正しいものはどれか。
- アークの作用によって酸化皮膜が除去され、母材の表面が清浄化される現象
- ワイヤブラシで開先を磨いておく作業
- 溶接後にスラグをはがして仕上げる作業
- 溶接後に酸で表面を洗う処理
- シールドガスの風でスパッタを吹き飛ばす現象
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正解 1アークの作用によって酸化皮膜が除去され、母材の表面が清浄化される現象
アークそのものが表面の酸化皮膜を壊して取り除いてくれる働きです。
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アルミニウムなど、酸化皮膜の強い金属の溶接で特に重要になります。
溶接部の高温割れの説明として、適切なものはどれか。
- 凝固割れとも呼ばれ、代表的なものにビード中心の縦割れや硫黄割れがある
- 常温で長期間たってから生じる
- 拡散性水素が主な原因で生じる
- 代表的なものにルート割れやビード下割れがある
- 溶接後、温度が300℃以下に下がってから生じる
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正解 1凝固割れとも呼ばれ、代表的なものにビード中心の縦割れや硫黄割れがある
溶接金属が固まる途中の、延性の乏しい温度域で生じる割れなので「凝固割れ」と呼ばれます。
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ルート割れやビード下割れは低温割れです。低温割れには拡散性水素や熱影響部の硬化、強い拘束が関係します。
溶着法の「後退法」の説明として、正しいものはどれか。
- 溶接線を適度に断続して、飛び石状に溶着を進める方法
- 2層以上を積み重ねて溶接する方法
- 溶接方向と溶着方向が同一になるように溶着する方法
- 溶接線の長手中央部から両端に対称的に溶接する方法
- 溶接方向と溶着方向とが反対になるように溶接する方法
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正解 5溶接方向と溶着方向とが反対になるように溶接する方法
進んでいく向きと、ビードを置いていく向きを逆にする方法です。
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終端に近い部分のひずみや残留応力を、前進法より少なくできます。中央から両端へ対称に進めるのは対称法(振分け法)です。
ボイラーの溶接で予熱を行う目的として、適切なものはどれか。
- スパッタの発生を完全になくす
- アーク電圧を下げて電力を節約する
- 溶接金属の量を減らして能率を上げる
- 溶接時の冷却速度を遅くして、残留応力やひずみを低減させる
- 冷却速度を速くして、溶接部の硬さを高める
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正解 4溶接時の冷却速度を遅くして、残留応力やひずみを低減させる
あらかじめ温めておくと急冷が避けられ、縮み方が穏やかになって応力やひずみが小さくなります。
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予熱は品物又は溶接部の周辺に均一に加熱し、溶接中も予熱温度以下に下がらないようにします。
ボイラー配管の突合せ溶接で行われる裏波溶接の一般的な方法として、適切なものはどれか。
- 第1層を被覆アーク溶接で行い、2層目からティグ溶接で仕上げる
- 裏側から先に全層を溶接しておく
- 開先の精度は特に問わなくてよい
- 第1層をティグ溶接で裏波溶接し、2層目からは被覆アーク溶接で溶接する
- 全層をガス溶接で行う
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正解 4第1層をティグ溶接で裏波溶接し、2層目からは被覆アーク溶接で溶接する
裏側まできれいに溶かし込むのが得意なティグ溶接を1層目に使い、あとは能率のよい被覆アーク溶接で積み上げます。
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裏波溶接では、開先の精度を特に高くする必要があります。インサートリングを用いる方法もあります。
サブマージアーク溶接で溶接電流が大きすぎる場合に起こることとして、適切なものはどれか。
- 余盛りが不足して、アンダーカットだけが生じる
- ビードが平らになり、欠陥は生じなくなる
- 余盛りが過大になり、V形開先では梨形ビードになって高温割れを起こしやすい
- 溶込みが浅くなって、融合不良になる
- アークが消えて溶接できなくなる
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正解 3余盛りが過大になり、V形開先では梨形ビードになって高温割れを起こしやすい
電流が大きいと溶ける量と溶込みが増えすぎて、幅の狭い深いビードになり、中心に割れが出やすくなります。
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V開先の開先精度は、一般に開先角度が±5°以内、ルート面が±1mm以内、ルート間隔が0.8mm以内とされています。
被覆アーク溶接におけるタック溶接(仮付け溶接)の留意点として、適切なものはどれか。
- すみ肉溶接の溶接線上に必ず行う
- ビードはできるだけ短く、5mm程度にする
- 応力集中が起こる箇所をできる限り避ける
- 開先内のタック溶接は、そのまま本溶接の一部とするのが原則である
- 裏はつりする部分には行ってはならない
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正解 3応力集中が起こる箇所をできる限り避ける
仮付けは小さくて急冷されやすい溶接なので、力の集中する場所に置くと割れの起点になります。
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すみ肉溶接の溶接線上もできる限り避けます。両側突合せ溶接では、あとで裏はつりして除かれる部分に行います。ビードの長さは板厚に応じて20〜50mm程度です。
溶接における「磁気吹き」の説明として、適切なものはどれか。
- 溶接棒の被覆剤がアーク熱で気化して、保護ガスを出す働きをいう
- アーク流が、電流の磁気作用によって動揺する傾向をいう
- 溶接中に金属粒やスラグが飛び散ることをいう
- アークの熱で母材の一部が溶けて、溶融池ができることをいう
- 溶接部に強い風が当たって、シールドガスが吹き飛ばされることをいう
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正解 2アーク流が、電流の磁気作用によって動揺する傾向をいう
アーク流は電子とイオンの流れ、つまり電流です。電流は磁気の力を受けるので、向きが振られます。
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直流アークでは、陽極点は比較的広い面積が輝き、電極を移動すると陽極点もそれについて移動します。
サブマージアーク溶接の施工要領で、継手の両端に付けるタブ板の役割として、適切なものはどれか。
- 溶接後の残留応力を測定するための目印にする
- 溶融した溶接金属が裏側へ垂れ落ちるのを防ぐ
- ビードの始端および終端がタブ板の上にくるようにして、欠陥の出やすい部分を継手の外へ出す
- フラックスが散らばらないように、囲いをつくる
- 溶接中の熱を逃がして、母材のひずみを小さくする
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正解 3ビードの始端および終端がタブ板の上にくるようにして、欠陥の出やすい部分を継手の外へ出す
溶接の始まりと終わりは、溶込みが安定せず欠陥が出やすい部分です。捨て板の上で始めて終わらせ、あとで切り落とします。
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試験片を取り付けた場合を除き、必ず付けます。U形開先による厚板の多層溶接では、開先角度10〜20度、開先幅28〜40mm程度が望ましいとされています。
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問題データ最終更新:2026-08-14