一級ボイラー技士の受験資格
【6つのルートを条文で確認】
二級ボイラー技士は誰でも受けられます。一級はそうではありません。受験申請の時点で、6つのうちどれかに当てはまることを書類で証明する必要があります。ここが二級と一級のいちばん大きな入口の違いです。
最終確認:2026年8月18日 根拠:同協会「一級ボイラー技士の紹介・安全衛生技術試験協会「免許試験の合格率・同協会「試験手数料」 ほか
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条文はこう書いてある
受験できる人を決めているのは、ボイラー及び圧力容器安全規則 第101条です。その第2号が一級ボイラー技士免許試験の欄で、次の3つを挙げています。
| イ | 二級ボイラー技士免許を受けた者 |
|---|---|
| ロ | 大学・高等専門学校・高等学校・中等教育学校でボイラーに関する学科を修めて卒業した者で、その後1年以上ボイラーの取扱いについて実地修習を経たもの |
| ハ | イ・ロのほか、厚生労働大臣が定める者 |
注目してほしいのはイに年数が書かれていないことです。「二級免許を受けた者」とあるだけで、その後に何年ボイラーを扱ったか、という条件がありません。二級に受かって免許をもらった直後でも、一級の試験は受けられます。
令和7年度の一級の受験者は4,372人、合格者は2,207人で合格率50.5%でした。同じ年度の二級は21,349人が受験しています。受験資格があるぶん、母集団は二級の5分の1ほどです。
協会の受験資格表:6つのコード番号
条文の「ハ 厚生労働大臣が定める者」の中身は、協会の受験申請の案内でコード番号1〜6として具体的に示されています。申請書にはこの番号を書きます。
| コード | 受験資格 | 主な添付書類 |
|---|---|---|
| 1 | 二級ボイラー技士免許を受けた者 | 二級ボイラー技士免許証の写し |
| 2 | 大学・高専・高校・中等教育学校の卒業者など(ボイラーに関する学科を修めた者に限る)で、その後1年以上の実地修習を経た者 | 卒業証明書、単位修得証明書、実地修習結果報告書の写し |
| 3 | エネルギー管理士(熱)免状を有する者で、1年以上の実地修習を経た者 | 免状の写し、合否通知書の写し、実地修習結果報告書の写し |
| 4 | 海技士(機関1級・2級・3級)免許を受けた者 | 海技士免状の写し |
| 5 | ボイラー・タービン主任技術者(1種または2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの | 免状の写し、事業者証明書 |
| 6 | 汽かん係員試験に合格した者で、伝熱面積の合計が25㎡以上のボイラーを取り扱った経験があるもの | 合格証の写し、事業者証明書 |
コード4の海技士だけは、実地修習も取扱い経験も求められていません。船の機関を扱う免許がそのまま受験資格になります。
学歴ルート(コード2)は書類が重い
コード2で受ける場合、卒業証明書は「卒業しました」だけでは通りません。協会は蒸気ボイラー又は蒸気原動機について2単位以上修得したことを特記したものを求めています。学位授与機構で学士を取った人や専修学校の修了者は、それに加えて単位修得証明書も要ります。
さらに実地修習結果報告書の写しが必要です。ここでいう実地修習は、講習を受けることではなく実際にボイラーの取扱いに就いた記録です。1年ぶんを勤務先に証明してもらうことになります。
書類の重さで比べると、コード1(二級免許証の写し1枚)が圧倒的に軽いです。学生時代にボイラーの学科を出ていない人は、実質このルートしかありません。二級を先に取るのが遠回りに見えて近道になるのは、この書類の差が理由です。
二級ボイラー技士のドリルで先に二級を固めてから一級に進む、という順番が現実的です。
受験資格があっても、免除科目はない
| 免除科目 | なし |
|---|---|
| 受験手数料 | 8,800円(各免許試験とも同額) |
| 試験時間 | 12:30〜16:30の4時間(休憩なし) |
| 出題 | 4科目・各10問(各100点)・合計40問400点 |
エネルギー管理士でも海技士でも、免除される科目は1つもありません。4科目すべてを受けます。受験資格のルートで有利不利が出ない試験だ、と考えてください。
ここで終わりではありません。受験資格を満たして試験に合格しても、それだけで免許が出るとは限らないのが一級の特徴です。免許のほうの条件は別の条文に書かれています。一級ボイラー技士の免許に必要な実務経験で確認してください。
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